理由の予測 ページ21
せいら様のお部屋を退室し
使用人部屋へ向かいました。
部屋に入ると、ツバキさんが
泣いておられました。
「つ、ツバキ、さん」
「…私の惨めな姿を笑いに来たのですか」
そ、そんなこと、あるわけないじゃないですか
「いえ、そのような訳では」
「嘘です!花様もせいら様も、私ではなくて、なぜヒメノさんに……!!!」
「……ツバキさん…申し訳ございません、私のような者が……」
謝っても意味が無いことは分かっています。
でも、謝りたい、そう思いました。
「あなたは、これまで通り、雑用をしておけば良いのです、なのに、なのに!!なぜ!!なぜせいら様も花様も!私を頼ってくださらないのですか!!」
……ツバキさんにも
何か思うことがあるのでしょうか。
「……私の前から消えてください」
「えっ?」
「早く私の視界から消えてください!!」
…ツバキさんが…そんなことを言うなんて……
「……はい…おやすみなさい、ツバキさん」
私はそう言って寝床に着こうとした時、
「ヒメノさん、大丈夫?」
この声は、ユヅキさん。
……涙が出てきました。
「ど、どうしたのですか!ヒメノさん!」
「ツバキさんを怒らせてしまいました……」
「ツバキさんを?」
「えぇ」
「そうですか……」
ユヅキさんは親身になって
私の話を聞いてくれました。
「ツバキさんはせいら様専属の執事として、せいら様のお傍に長くいる方だから、それなりの理由があるのではないでしょうかね…」
「なるほど……」
「ツバキさんは口が開けばせいら様のことを言っていたから、もしかしたら、せいら様のことを好きなのかも」
「そうですか…」
ツバキさん、
あなたの気持ちを教えてください
私はツバキさんとせいら様を
応援したいです…
……ユヅキさんと話したあと
寝床につきました。
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作者名:さくや@執事・メイド | 作成日時:2018年9月26日 10時