ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 外伝

説教 ページ6

ドヤ顔で語りかけてくるおっさん。

信頼も何も元から誰にもされてねー
よ。

はぁ、そっすね。と適当に返事すると
しょげるおっさん。

(先)「(´･ω･`) 」

おっさんがやっても可愛くねーよ。

その後もくどくどと10分程説教を聞
かされる。複雑なお家で苦労するのは
分かるけどー、とか親がおらず、注意
されないからこそ自分を律する心がど
うのとか。

大して興味もわかない、ありきたりな
話。もうちっと捻ればいいのに。

挙げ句の果てには同情される始末。
親御さんいないと大変だものねー、
とか。親は犯罪を犯して刑務所に入っ
て、看守の目を盗んで自ら生命を断っ
た。

(貴)「まあ、両親とも死んで当然のク
　 ズだったんで。居ても居なくて
　 も一緒ですから。」

しん、と静まり返る。1人は俺を責め
る様な目で見て、また1人は気の毒そ
うに見る。面倒臭い事言っちゃった。

(校)「まっ、まぁ！これで今日から
　 君もこの学校の生徒の一員だ！
　 ぜひ頑張ってくれ！」

校長の言葉で、みんな何もなかったか
のようにそうですね！とか相槌を打ち
始める。

(先)「上条、クラスは1―Bだ。席替え
　 しとるから、教えておく。」

そういって、席順をみせられる。一番
窓側の、一番後ろ。良い席だが日の光
がな……。

(貴)「有難うございます。」

椅子から立ち上がって先生方に一礼
して、立ち去ろうとした瞬間、

(校)「待ちたまえ！」

呼び止められる。

(校)「どうして規定の制服を着ていな
　 いのかね？」

あー、注意されると思ってたわ。

俺が規定の制服を着なかった理由。
それは支給されている制服が女物だか
らだ。男物を買うには、性同一性障害
等の診断書が必要だ。停学になってい
たせいで手続きが出来ていなかったの
だ。

(貴)「支給されている制服が女物だっ
　 たんで………。手続き済ませて男
　 物買おうと思ってたんすけど
　 停学喰らってたんで出来なかっ
　 たんです。なんで手続き終わる
　 まで私服での登校を許可して欲
　 しいんですけど。」

その言葉を聞いてうーんと考え始める
校長。

(校)「私は生徒の性別の問題に関して
　 は、きちんと本人の意思を尊重
　 したいと思っている。この件は
　 教育委員会に持ち込んで、早々
　 に結果を出す事にする。」

ようするに考えるから待ってろって事
ね。ちなみに今日はもう着て来ちゃっ
てるから良いらしい。

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