ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 外伝

16 ページ16

康一に呼ばれ、逃げるなよという意味
で上条を睨み上級生の怪我を治す。

一人ずつ治していると、女子生徒の話
を聞いていた億泰が戻ってきた。

(仗)「なんか分かったか？」

(億)「それがよォ、まぁ簡単に言うと
　 だな。この5人に襲われかけてた
　 とこを、あの上条って奴が助け
　 てくれたんだとよ。ずっと言っ
　 てたジョジョってのは上条のア
　 ダ名らしいぜ？カミジョウって
　 のがジョウジョウって読めるか
　 らジョジョ、だとよ。」

ざっくりし過ぎて良く分からん親友の
説明に首を傾げる。なんでアダ名の事
だけそんな丁寧に説明してんだよ。
別にどうでもいいよ。

(億)「んで、あいつらが喧嘩してる最
　 中は上条に目ぇ瞑ってろって言
　 われてたから見てねぇってよ。
　 大分落ち着いたみてぇだな、あ
　 と、顔殴られたみてぇで口の中
　 切ってたからよ、後で治してや
　 った方がいいと思うぜ？」

分かった、と返事をして上級生に目を
戻すと、ぱちり、と目が開く。

ガバッと起き上がり、混乱した目で
俺を見る。そして、奥に上条が居る
のを見るなり、叫び始めた。

「ひっ、ひぃ！悪魔！鬼！」

他の4人も起き上がり同じ様に怯え
始める。

(仗)「ちょっ、まっ、」

慌てて呼び止めるが、5人とも奇声を
あげながら走って逃げていってしま
った。

呆然としている康一と億泰を他所に、
俺の頭ン中には1つの仮説みたいなも
んが出来ていた。ありえない、でも無
いとも言い切れない。もしかして、さ
っきアイツが見てたのは……………。

それを確かめる為に、上条を見る。
やはり、ぼーっと見てるのは俺じゃな
い。こいつ、クレイジー・ダイヤモン
ドが見えてやがる！試しにクレイジー
ダイヤモンドを横に1m程動かす。
するとそれを追うように上条の視線も
動いた。

間違い無い。こいつスタンド使いだ！

(仗)「康一！億泰！」

小声で二人を呼び、伝える。

(億)「はぁ！？ホントかよ！？」

(康)「ちょっ、声が大きいよ！
　 確かなの？仗助くん！」

(仗)「あぁ、間違い無ぇ、アイツ俺の
　 クレイジーダイヤモンドを目で
　 追ってやがった。」

(億)「て、敵なのかよ！？」

(康)「いや、もし敵だったらもう僕ら
　 を攻撃してるはずじゃ？」

(億)「そ、それもそうだな……」

17→←15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す