ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 外伝

Side東方仗助 ページ13

「ひ、東方、くん、あ、わ、私、」

ボロボロと涙を零して泣き出す女子生
徒。

肩にかけられていただけの防災用の毛
布でしっかり体を包んでやって、何が
あったのか、と聞く。だが、酷く動揺
しているらしく、全く何が言いたいの
か分からない。

その中でずっと、ジョジョが、ジョジ
ョが、と何度も繰り返しているのだけ
は分かった。

ジョジョ？俺のアダ名じゃねぇか。
そう思って聞いてみるか、どうやら俺
の事ではないらしい。

(仗)「テメェ、何があったのか説明し
　 やがれ！」

上条？に詰め寄る。この状況を見るに
上級生をやったのは多分コイツだ。
横に使ったと思われる金属バットが置
いてある。どうやったらこうなるのか
と思う程見事にひん曲がっているが。

だが、そいつは生気の無い目でぼんや
りと少し首を傾げて俺を見るだけで、
口を開こうとはしなかった。視線の先
を見て、ふと思った。コイツが見てる
のって、本当に俺か？何か、俺の少し
後ろの方を見てるような……。

(康)「仗助くん！取り敢えず上級生の
　 人の怪我を治そうよ！今億泰君
　 か女の子と話してる。もう少し
　 で落ち着くと思う！」

康一に声を掛けられ、重傷を負った
上級生がいた事を思い出した。

また煙草に火をつけて吸いはじめた
そいつを横目に、怪我を治すため、
上級生の方へ向かった。

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