検索窓
今日:4 hit、昨日:19 hit、合計:13,555 hit

Side上条雪音 ページ10

(貴)「……ん、」

ズキッ

(貴)「…いっ、」

痛っ、

体中が痛い、傷だらけだ、

(承)「起きたか。」

(貴)「うわぁぁぁっ!!びっくりしたぁっ!」

承太郎さんの声に飛び上がると、ふわっと目の端に金色の何かが映る。

うわっ、な、なんだ、

あっこれ、俺の髪……か……

金色になってる、そっか、俺…………。

血吐いて倒れて、ここは病院なのか……。

(貴)「俺、助かった、ん、ですか?日光も浴び
  られてるし、」

(承)「あぁ、処置が上手く行った。」

(貴)「良かったぁー!」

なんて、嘘だ。また無駄に命を長らえた。

(承)「そんな嘘を付くな。」

え、

(承)「本当は死にたかったんだろう、」

(貴)「…な、なにを、」

(承)「覚えてないようだが………治療中に錯乱して暴れ回ったんだぜ。その時に俺に散々
  殺してくれと強請っ「そんなの!」

(貴)「……お、俺が、そんなこと……」

嘘だ、ずっとひた隠しにしてたのに、

(承)「…………雪音、」

(貴)「…なんスか」

承太郎さんが椅子を立ち、俺の横に座る。

ぎゅ、と抱き締められる。

その瞬間じわりと目頭が熱くなって、堪らず承太郎さんに抱き着いた。

(承)「何も言わないのだけは止してくれ
  俺達が何もしてやれなくなる。」

せめて、せめて、

「守らせてくれ」

その消え入りそうな声から、深い、深すぎる悲しみが伝わってきて、

(貴)「…め…なさ……ごめんなさ、ごめんなさいっ、」

独りで何とかしようとして、また倒れた、また迷惑かけて、心配させて、

俺は、俺は要らない存在じゃない、こうやって心配してくれる人がいる、

(貴)「…たろ、さ、じょ、たろぉさん…………
  死にたくない、死にたくねェよ…………
  ぅ、あ、」

(承)「それで良い、」

よしよしと撫でられながら只管泣きじゃくる。

承太郎さんの大きな身体は、あの人を思い出させる。お父様…………お父様……

でも、お父様は、こんなに暖かく無かった、
もっと冷たくて、俺の身体の末端まで冷え切っていくような……。

承太郎さんは、こんなに、暖かくて………

11→←9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.1/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
30人がお気に入り
設定タグ:ジョジョ4部 , 恋愛 , オリジナルストーリー   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

式姫 - この作品とても面白いです!!次回も楽しみにしていますね!更新ファイトです!! (2019年1月13日 0時) (レス) id: 9f64c044c4 (このIDを非表示/違反報告)
Eve(プロフ) - キュアトロ推しさん» ふぉおなんと嬉しいお言葉!!!!感謝感激雨あられで御座います。°(°´ω`°)°。これからも頑張りますのでどうぞ宜しくお願いします!!! (2018年3月29日 1時) (レス) id: d64a7214eb (このIDを非表示/違反報告)
キュアトロ推し(プロフ) - ぅぅぅぅこの先がきになって仕方ないです…!こんな素晴らしい作品を作ってくださりありがとうございます!!!神作です!これからも応援してます!頑張って下さい!!!! (2018年3月29日 1時) (レス) id: bb8c54bc53 (このIDを非表示/違反報告)
Eve(プロフ) - あんころもちさん» コメント有難うございます!!!!これからも露伴、仗助、雪音の絡みをたっぷり書かせて頂きますので何卒よろしくお願いします!! (2018年3月12日 20時) (レス) id: d64a7214eb (このIDを非表示/違反報告)
あんころもち - はうぅ〜…私も露伴のほっぺをつんつんしたり、ぷにぷにしたい〜雪音のほっぺをつんつん、ぷにぷにしたいよ〜(*´∀`*) (2018年3月12日 20時) (レス) id: beb861d356 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:素振りをする素振り | 作成日時:2018年2月1日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。