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玄関の前に2人の姿が見えた。おっし間に合ったさすが、俺！と心の中でドヤ顔をする。
ニッコニコで2人に声を掛けようと口を開いた。
が、俺が声を出す前に出久が言った。
緑｢人から授かった個性なんだ。｣
『っ！？』
思わず、玄関の扉の影に隠れる。今なんて言った！？人から授かった……！？それって………
全身に冷や汗が溢れ出す。
緑｢コミックみたいな話だけど本当で……｣
コミック？確かにそうかもね、俺もあの人のお陰で、周りに強いと言って貰える力を手に入れた。でもそんなにいいものじゃない。
緑｢おまけにまだろくに扱えもしなくて……全然ものに出来てない状態の借り物で……｣
扱えない……？それは適性がないとかそういう話じゃないのか？与えられた個性に耐えられなかった人間は皆………！
様々な疑問が浮かんでは消え、浮かんでは消え………最後に残った疑問は1つ。
出久は、誰に個性を与えられた？
オ｢おや？森山少年！君もいたのか！｣
先程まではいなかったはずの人物の声にハッと顔を上げる。気がつくと、横にオールマイトと出久が立っていた。どうやら緑谷くんの話は終わったみたいだ。
緑｢ﾓｯﾓﾓﾓﾓ森山ｸﾝ!?!?いつからそこに!?!?｣
『え？あ……えーと……』
言葉に詰まる。頭が上手く働かない。
『か、勝己と飯食いに行く約束してたから追いかけてきて……な、なんか大事そうな話してたから声掛けらんなくってさ！ごめんな〜、盗み聞きしちゃって！』
アハハと笑い出久の顔を見ると、大きな瞳が不安そうに揺れていた。言ってしまえば誰が来てもおかしくないこんな場所で聞かれたくないことを喋っていたあっちが悪いと思うのだが、罪悪感で胸が痛い。
『人から授かった個性なんだ、その部分しか聞いてなかった。そんなことできるんだなぁって……色々考え込んじゃって……』
嘘なんて付いてないのに、出久の顔が見れない。あの人の顔が、脳裏にちらつく。
緑｢お願い森山君！その話誰にも言わないで！｣
出久が俺の腕を掴み、そう懇願する。
俺は顔に無理やり笑顔を貼り付けた。
『生憎、俺は人の秘密を言いふらす趣味は無いんでね！誰にも言わないさ、信じてくれ！誰にも言わないよ…』
言えないよ。あの人の話なんて、誰にもできないよ。
口にしたくないし、思い出したくもなかったよ。
制服越しに伝わってくる出久の手のひらの熱が何故か人の体温よりもずっと熱く感じて、とても怖かった。
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くれあ(プロフ) - 山田さん» ｳ､ｳﾚｼ〜〜！！！！ありがとうございます；；；； (2020年10月2日 22時) (
レス) id: be1a4461d5 (このIDを非表示/違反報告)
くれあ(プロフ) - しおりさん» ﾋｰﾝありがとうございます；；更新遅くなってしまい申し訳ありません......！ (2020年10月2日 22時) (レス) id: be1a4461d5 (このIDを非表示/違反報告)
山田 - いや……もう……好きです(語彙力) (2020年5月13日 16時) (レス) id: e801b6b32d (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！更新待ってます (2020年4月16日 5時) (レス) id: 88ef928d1d (このIDを非表示/違反報告)
くれあ(プロフ) - ユキさん» ﾜｯ!?!?ほんとうですね.......アホ晒してました.......訂正しました！教えてくださりありがとうございます（泣） (2020年2月23日 0時) (レス) id: be1a4461d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれあ | 作成日時：2019年8月14日 13時
