芭流覇羅 ページ22
頭に強い衝撃と痛みが走る、
力が入らずそのまま体は地面に倒れる。
なんだか頭がボーッとする。
周りの声もなんだか聞こえづらい、水の中にいるみたいな…視界もぼやける。
頭に何か液体が流れていることは感じる、気持ち悪い。
千冬「氷秋！氷秋！！」
タケ「氷秋！！」
微かに2人の声が聞こえる。
タケミチ相変わらずボロボロだな…。
千冬は会って間もないのによく気付いたな…
【人に求められた快感を味わえただけでも感謝しろ。僕は君に興味ない。
僕が欲しいのは氷秋なんだ、消えろ。】
意識が遠のく、暗い穴に吸い込まれるみたいに何もかも消えていく。
"俺"って誰なんだろう…
あぁ…そうだった。
"おれ"は….
"俺"は一度死んだんだ。
__
タケミチside
ウソだろ！？
マイキー君がやられた！？
え……おいちょっと待て！！このままマイキー君落ちたらヤバいんじゃ ｶﾞﾝｯ!!
千冬「氷秋ーｯ！！！！」
そんなことを考えているとまだ鉄パイプで殴られたような鈍い音が聞こえた、
その音とともに千冬の声が響き渡る。
千冬の方を見ると千冬は焦っている。
どうしてそんな焦って……いや、今千冬"氷秋"って…
千冬の見ている先を見てみると力なく倒れている氷秋がいた。
頭からは大量の血が流れてる、
タケ「あぁぁぁ！！、氷秋！！！！」
集団の中を割って入り氷秋の元まで行く。
ウソだろ！？ウソだろ！！？
なんで氷秋がｯ！！
氷秋の元に着くとだんだんと血色が悪くなっていく氷秋、
ヤベェ！！！
千冬「氷秋！氷秋！！」
棒立ちになっているオレ、でも千冬は冷静で氷秋を殴った奴をぶっ倒してすぐに氷秋に駆け寄る。
タケ「氷秋！！」
オレもそれに釣られて体が動くようになる。
地面に流れる鮮明な血、でもすぐに地面が血を吸う。
氷秋の周りには赤い痕ができているだけ、
千冬「ｸｿｯ、血が流れすぎだ！！このままじゃ、」
タケ「どうしたら…」
マイキー君の方を振り向くとマイキー君は一虎君に捕まれギリギリ落ちてはいなかった。
でもこのままじゃマイキー君まで…
一虎「知ってるか？マイキー、
"人"を殺すのは"悪者"でも"敵"を殺すのは"英雄"だ！！」
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