二話 ページ4
『＿＿＿A君、君はマシュを連れてレイシフトしてもらうよ。』
「＿＿＿は？」
言葉の意味が理解できず、頭の中で反芻する。
「ま、待ってくださいダ・ヴィンチちゃん！！」
「ん、何かな？マシュ」
わけがわからないといった顔のマシュに、彼女は落ち着いた様子で返答する。
「……私の、魔術回路は……もう…………」
尻すぼみのマシュの言葉に、ダ・ヴィンチはぽん、と手を叩く。
「よく言ってくれたねマシュ！そう！それそれ！！その話なんだけど……」
……ごそごそ。
「＿＿君にこれを捧げよう！…大事に使ってくれたまえよ？」
ダ・ヴィンチがマシュに手渡したものは。
「＿＿＿これ、は………」
マシュが大きく目を見開く。
「…マシュ？どうかした？」
Aが問うと、彼女はごくり、と生唾を呑んで＿＿＿
「＿＿これ、です。先輩………」
ゆっくりと開いたマシュの手の中にあった物、それは。
＿＿＿金色に輝く、九つの＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿指輪＿＿＿＿＿
−−−
夜の街に、七騎の英霊、そして刀剣男士＿＿。
＿＿
裁定者は、ただ祈る。
神よ、私に力を＿＿＿。
濃紺の男は笑む。
水に映る三日月のような＿＿。
＿＿
緋色の王は歌う。
美しく咲き誇る薔薇の花の＿＿。
闇に溶けし紫色の男は呟く。
「我が主…必ず、貴方の、願いを……」
＿＿
全てを欲し女は目を閉ざす。
尽きぬ我欲に堪え兼ねて。
鋭い目つきの大男は笑う。
まだ見ぬ好敵手に思いを馳せて。
＿＿
強気な女は空を睨む。
我が父へ届きしそれは、怒りか、憎悪か。
脇差を携えた美少年は夜道をひた走る。
内なる焔に身を焦がしながら＿＿。
＿＿
天使と讃えられた紅き狂犬は吼える。
全ての命を救うために。
真白き青年は眠る。
覚めぬ夢を求めて＿＿。
＿＿
銀の腕を持つ美丈夫は知る。
己の不忠の記憶を＿＿＿。
黒髪の少年は誓う。
今度こそは、絶対に間違えないと。
＿＿
王の中の王は触れる。生まれ変わりし聖杯戦争、その真髄に＿＿。
小柄な体躯の少年は舞う。
夜空を彩る蛍の光の＿＿＿。
＿＿
＿＿全ての参加者は出揃った。
ここに、戦いの火蓋が切って落とされる＿！！
***
どうも、作者のよりしろです。
参加者の鯖、刀剣男士は予想できましたでしょうか？
いろいろと話が吹っ飛んでいるのはお気になさらず……、。
ではまた次の話でお会いしましょう！
読んで頂きありがとうございました！！
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作者名：よりしろ | 作成日時：2017年11月19日 10時
