【刀剣乱舞】祖父から引き継いだ本丸〔漆〕 (ページ35)

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＊第弍佰漆拾伍章＊ページ35

Aを抱えて立ち上がる

歩かせるのはまだリスクがあるからな

それにしても、また軽くなった…

これ以上痩せたら、さすがに危険になってくる;;

広間に入ると、そこにいた十数名は一瞬驚いたような顔をした

けど、すぐに嬉しそうに微笑む

三日月「なんだか久しぶりだな？じじいは寂しかったぞ」

A「ｹﾎｯ…ごめんね」

三日月は俺からAを受け取ると、大切そうに抱き締めた

太鼓鐘「おっ、Aじゃん！」

食事を持った刀剣男士たちが入ってきて、ガヤガヤと少し騒がしくなる

燭台切「何か食べれそうなものあるかな？」

今日の夕食は、白米、豚汁、漬物etc

Aは食事に目を移すと、申し訳なさそうに眉をひそめた

龍舞「じゃあ、豚汁にご飯入れますか」

Aが頷いたのを確認して、スプーンでかき混ぜる

皆「「いただきまーす！！」」

龍舞「自分で食べるか？」

A「うん」

器を受け取ると、三日月と俺の間に座ってゆっくりと食べ始める

いつもと変わらずワイワイとした雰囲気にも安心している様子

けど、やっぱり半分くらいしか食べれなかった

岩融「A！フルーツヨーグルトもあるぞ！」

今剣「もってきましたよー！はい、どーぞ」

A「ｹﾎｯ…ん、ありがと^^」

楽しそう…よかった( ´艸｀)

それから数分後

Aは珍しく和泉守の膝の上だ

俺は薬研と大典太に手招きして、広間の端っこに腰を降ろす

龍舞「悪いんだが、明日一日政府に行くことになった」

薬研「…佐藤先生たちのところってことか？」

龍舞「まあな。Aの治療のことも含め、いろいろ話し合う必要があるらしくてさ」

2人は納得したように「あぁ…」と呟いた

大典太「時間帯は？」

龍舞「午前9時から午後5時まで」

薬研「随分長いんだな」

龍舞「政府の役人も混じる会議だから、議題がたくさんあるんだと。
つーわけで、何とかAのことよろしく頼む。もちろん、みんなにも協力してもらってくれよ？」

大典太「了解した」

薬研「おう、任せとけ」

いやはや、頼もしいな(*´ω｀*)

和泉守「おーい薬研！吸入器あるか？」

A「ｹﾎｯ…ﾋｭｰｺﾞﾎｯ…」

薬研「！はいよ」

すぐに駆け寄っていく

発作は軽い方みたいで、少しホッとした

たぶん明日は、今日ほど酷くはならないはず…

龍舞「んじゃ、そろそろ審神者部屋に戻るとしますか。大典太は、明日の事みんなに伝えてくれ」

大典太「ああ」

落ち着いたところでAを抱え、部屋に戻った