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「人間の姿になって刀よりは幾らか便利にはなったものの、相変わらず人間に逆らえないのは不便で仕方ない」
鶴丸国永はため息をついてその場に胡座をかく。庭を駆け回る短刀達の声が太刀の話の雰囲気に合わず、元気で陽気だった。
その短刀達に弟の多くを占める一期一振は、そうですね、と鶴丸国永に相槌を打って鶯丸が淹れた茶を啜る。
「まさかこの体で娘が出来るとも思ってなかったしねぇ」
「……最初はどうなる事かと思いましたが、今ではあんな立派に」
「気が早いなぁ君は」
髭切は縁側に腰を下ろして楽しそうに言い、江雪左文字は何処かに思いを馳せるように目を瞑って静かに思い出を噛み締めていた。
人間の寿命が八十だと仮定すると些か気が早すぎる江雪左文字に、鶴丸国永がやれやれと言った様子で言う。
その会話を静かに聞いていた三日月宗近は、おや、と空を見上げた。その声に隣に並んでいた鶯丸と膝丸もそちらを見やう。
そこにはひらひらと二つの羽を羽ばたかせて舞う、綺麗な蝶の姿があった。
鬼事をしていたAはその蝶を見て足を止めると、何かを言うわけでもなく手を伸ばす。
蝶はまるで最初から彼女だけに止まることを考えていたかのように伸ばした手の先に止まり、ゆっくりと羽を休めた。Aはそれを見て優しい笑みを浮かべ、何かを呟く。
途端に暖かい光が蝶を包んだかと思うと、蝶は何事もなかったかの様に飛びだって行った。
その光景を終始眺めていた父親達は互いに目を合わせ、今のは何だ、と目線だけで伝え合う。
魑魅魍魎に慣れている平安刀達でさえも、何が起こったのか分からなかったが、あの行為が特別な力を持っている娘にしか出来ないことは直ぐに察した。
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通りすがり - 履歴見ると作品数沢山なので直接お聞きします。
この作品に続編や番外編などはあるのでしょうか？
ifとかで娘が再会し引き継ぐ未来とかも見てみたかったなと思いました。
母親には騙されました。 (2021年4月2日 18時) (携帯から) (
レス) id: 4f4058a2da (このIDを非表示/違反報告)
こばひな(プロフ) - 完結おめでとうございます！娘のその後のハピエンがみたいです！涙がとまりませんでした (2019年5月6日 16時) (レス) id: 36295a5c6d (このIDを非表示/違反報告)
みなせsnm(プロフ) - 完結おめでとうございます。涙が溢れて止まりませんでした...！！！お時間がありましたらハッピーエンドが見たいです。 (2019年3月28日 18時) (レス) id: a103f8d199 (このIDを非表示/違反報告)
悪魔(プロフ) - うわわわあああああ、、、やばいですね。。(語彙力)完結おめでとうございます！(泣) (2019年3月18日 0時) (レス) id: bc5b761541 (このIDを非表示/違反報告)
暁珀。(プロフ) - お祝いの気持ちでいっぱいです！！ (2019年3月4日 17時) (レス) id: 19373460ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：-naki-
| 作成日時：2019年2月9日 0時
