24 ページ24
「俺達、主について行くの飽きました。貴方の気まぐれな残酷な一言に振り回されるのも、もううんざり」
鯰尾藤四郎様は自身の右手を牡丹様の頬に伸ばして、ふふ、と声を出して小さく笑う。
此方から鯰尾藤四郎様の奥に見える牡丹様の身体はカタカタと震えて、恐怖に支配されているのが分かった。
とか言っている私も、牡丹様につけられて傷や痛みなんてものを忘れ、周りにいる神様に対しての違和感を胸に抱いている。
この方達は、こんなにも冷たい瞳をしていただろうか。
「主、あなたは物分りが悪く、自意識過剰で、最期まで馬鹿な阿呆でしたね。」
「な、まず、お。最期？なわけない、じゃない。わたしが、辞めたら、だれが」
「今更あなたには関係ない」
縋り付くように鯰尾藤四郎様に手を伸ばす審神者様の肩を、立ち上がった鯰尾藤四郎様は蹴って後ろに倒す。
いつもの癖で牡丹様に近寄ろうとしたら、両隣に居た前田藤四郎様と平野藤四郎様に強く押さえつけられ、だめですよ、と制止された。
『と、とめなければ、審神者様が』
「何故見習いさんがあの人を庇うのですか？貴方は今まで良い様に使われてきたのです。少しくらい恨んだって地獄に落ちる訳じゃありません。だって、ここでの神は僕らです。」
胸に手を当てて、口角だけをあげて笑む前田藤四郎様に、私はぎゅんっと胸がしめつけられて一瞬呼吸が出来なくなる。
「あの人への裁きも、貴方への祝福も、すべて僕らが決めます。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1125人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美咲 - お話読みました！凄く面白かったです！もう更新されないのでしょうか？(泣) (2022年3月27日 10時) (
レス) @page29 id: 7ef2d991dc (このIDを非表示/違反報告)
星華 - この夢小説はまだつづいていますか？もし続いていたら、小説更新等で教えて欲しいです。 (2020年9月20日 18時) (レス) id: a28065770e (このIDを非表示/違反報告)
akithin.(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2020年6月21日 1時) (レス) id: e324714dd9 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 予想外の展開に驚いています。気に病む言い方かもしれませんが、更新楽しみに待ってます。 (2020年3月6日 2時) (レス) id: 67c87e380d (このIDを非表示/違反報告)
カルム(プロフ) - やばい。ここまでゾワッてなった小説は初めてです。 (2020年2月20日 17時) (レス) id: a52b3e9031 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：-naki-
| 作成日時：2020年1月15日 21時
