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朝、5時。
目覚ましが鳴るよりも早く目覚めてしまった体を布団の中で伸ばし、枕元に並べておいた服に袖を通す。
と、言っても、ここに来てから毎日のように着ている袴しかないのだけれど。
着替え終わって5時10分。
部屋に置いてある鏡と向き合って、見習いに来た時に持ってきた櫛で髪を整えつつ、黒い髪ゴムを使ってポニーテールに仕上げていく。
長い間切っていない髪はもうすぐで胸下に届いてしまう長さになったが、前髪はちまちま切れているので特にこれと言った問題は無い。
身なりなんぞ、此処ではどうでも良い事だから。
それから洗面所で顔を洗って洗面所の隣に隣接するようにある洗濯機から、昨夜第三部隊の皆様が回してくださった洗濯物をカゴに移す。
それから庭の物干しでシワがつかないようにピンっと干し、そのまま庭の掃除を始めた。
そんな私の背後から、ザッ、と土を踏む音。
「早いな、見習い」
『おはようございます、小烏丸様。何か御用でしょうか？』
「いいやお主が居たから話しかけてみただけの事よ。どれ、父が手伝ってやろう」
『いえ、これは私の仕事ですので大丈夫ですよ。お気持ちだけ頂きます』
「見習い」
箒をしっかり掴んでいるのに、有無を言わせない声に手が震えた。
「箒を我に」
『……しかし、』
「ほら」
『……』
私は持っていた箒を無言で小烏丸様に渡すと、彼は満足そうそれを受け取って私の目の前で掃き始める。
刀である小烏丸様になんて事をさせてしまっているんだろうか、と枯葉を集める小烏丸様を見つつ、自己嫌悪に陥る私に、小烏丸様は楽しそうな声で「見習い」と私を呼んだ。
『っ、はい』
「これからは、今のように父を頼れ。決して一人では無いからな」
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美咲 - お話読みました！凄く面白かったです！もう更新されないのでしょうか？(泣) (2022年3月27日 10時) (
レス) @page29 id: 7ef2d991dc (このIDを非表示/違反報告)
星華 - この夢小説はまだつづいていますか？もし続いていたら、小説更新等で教えて欲しいです。 (2020年9月20日 18時) (レス) id: a28065770e (このIDを非表示/違反報告)
akithin.(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2020年6月21日 1時) (レス) id: e324714dd9 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 予想外の展開に驚いています。気に病む言い方かもしれませんが、更新楽しみに待ってます。 (2020年3月6日 2時) (レス) id: 67c87e380d (このIDを非表示/違反報告)
カルム(プロフ) - やばい。ここまでゾワッてなった小説は初めてです。 (2020年2月20日 17時) (レス) id: a52b3e9031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：-naki-
| 作成日時：2020年1月15日 21時
