第５７２話 暴君の優しさ ページ27
降り注ぐ、ボンドでベタベタなパイプとテープ。
砂藤『せめて２人は──！！』
そう言って砂藤は降り注ぐパイプを受け止めようと両手をあげる。
だけど──
ＢＯＯＭ！！！
爆豪が取蔭さんの破片の攻撃を受けながらも、砂藤達の上に落ちてきていたパイプを撃ち落とした。
でも、間髪入れずに攻撃に転じた鎌切が響香ちゃんを狙う。
鎌切の動き、速っ！
響香ちゃん、ヤバいんじゃ･･･！！
そう思った時──･･･。
トンッ──！
爆豪が響香ちゃんを庇うように鎌切との間に割って入る。
──響香ちゃんを足蹴にして。
ＢＯＯＯＭ！！！！
爆発を繰り出した爆豪、だけど鎌切は刃を出して防いだようだ。
爆豪『防いだかよ！虫は反射が速ぇ──なァ！？』
追撃する爆豪の攻撃を受け流してその場から引く鎌切。
爆豪とは正面でやり合わずにすぐ引く･･･理にかなった判断。
物間｢あっれぇ、僕の目が変なのかなァ？彼、耳郎さんを庇ったように見えたなァ｣
爆豪の姿を見てあれ？と目を擦りながらモニターを見直す物間。
でも、確かに物間の反応も分かる。
あの爆豪が誰かを庇うなんて──･･･。
『自分の具合ぐらい自分で見とけチンチクリン』
──そういえば、あの人の事思い出して気分が優れなくなった時、不器用ながらも手を引いて梅雨ちゃんの所まで連れてってくれてたな。
上鳴｢庇ってたな！足蹴で！｣
切島｢物間！大丈夫だ！あいつは意外とそういう奴だ！目、変じゃないよ｣
２人の言葉に物間は“キャラを変えたって言うのか！”と声を上げていた。
貴｢でも、物間の言い草も分からなくはないけどね。今までこんな感じの行動とってるの、見たことなかったし｣
切島｢うんまァ、身を
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作者名：朔怜ｰｻｸﾚｰ | 作成日時：2021年8月4日 22時
