【1彼岸花】 ページ3
今日もまた、最悪な朝がやってくる。つい溜息が零れてしまうのは、無意識のことで。
起きなきゃいけない時間に起きてこない人を起こすのは、とても大変なこと。
Aの目覚まし担当のベルキアは、毎朝毎朝苦労していた。
2、3回ノックをして部屋に入ると、頭まで毛布をかぶり丸まって寝ている姿が、ベッドの上にあった。
その丸まっているAのすぐ横には、狐の姿をした椿も一緒になって寝ていた。
「何でつばきゅん、狐に……A、A。 そろそろ起きないと」
体を軽く揺すると、毛布の中から低い唸り声が聞こえてきた。 それは “まだ眠いから、起こすな“ っと言っているように聞こえもしない。
けどベルキアは、そんなことお構い無しにAの体を揺すりまくる。
『んﾞん……起きるから、揺らさないで』
毛布からひょっこりと顔を出したAの目は、不機嫌そうに細められていた。
もう夏とはいえど、朝はまだ少し肌寒い季節。どうも布団から出ることは困難で。
元から朝が弱いAはどの季節であろうと、目覚めが物凄く悪いのだ。
「朝食出来てるから、早く食べて来なよｫ!!」
『痛っ……』
再び寝ようとしたAの頭に、ベルキアの鉄拳がクリーンヒットした。
その衝撃で完全に目が覚めたAは、嫌そうにしながらも、やっと布団から抜け出した。
所々はねてる銀髪に、半袖のＴシャツから除く日に焼けていない白い肌の腕や首下辺り。
吸血鬼は、Aの血がどれだけ高価で、他の人より違うのかよく知っている。
甘く香る匂いに、美しく綺麗な真っ赤な色。
そのAの血の匂いが、1番強く香る時間帯が今この時、目覚めの時なのだ。
だから、目覚まし担当のベルキアにとっては、1日の中で1番最悪な時間なのだ。
「ねｪ、A。 血、少しだけちょーだいよｫ」
『……だめ。 そこらの人間の血でも飲んでこい』
甘い血の匂いに我慢出来ず、Aの首すじに牙をたてようとしたベルキアの顔を鬱陶しそうに押し返す。
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ソラ(プロフ) - かなとさん» かなとさん、温かいコメントありがとうございます^^* 必ず戻ってきます! 受験、頑張りますね(^^)b (2017年1月5日 9時) (
レス) id: b34daf042a (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 受験頑張って下さい。ソラさんが戻って来るまでずっと待ってます！ (2017年1月4日 22時) (レス) id: 0239583f3f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 黒クロさん» 黒クロさん、コメントありがとうございます^^* 期待に応えれるよう、頑張ります!! (2016年10月16日 22時) (レス) id: 8e87783042 (このIDを非表示/違反報告)
黒クロ(プロフ) - 面白いです！続き楽しみにしてます！ (2016年10月16日 13時) (レス) id: 51cf69c2b9 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - サクヤさん» サクヤさん、コメントありがとうございます!! 頑張ります^^* (2016年10月7日 17時) (レス) id: a4b66bffac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラ | 作者ホームページ：https://twitter.com/A5LKSPZiLYiWd6N?s=09
作成日時：2016年9月25日 10時
