【11彼岸花】 ページ13
校門の横の壁に寄りかかりながら、自身の手が握っているビニール袋の中を見ながら、奴は満足したような笑みを浮かべていた。
どうせ椿のことだから、隣町に新しくできた稲荷寿司屋さんに行ったに違いない。
だから、ついさっきみたいに僕の体に異変が起きたんだよ。
椿はどうやら、稲荷寿司に夢中だったみたいで気づいていなかったみたいだけど……。
どんだけ、稲荷寿司が好きなんだよって、突っ込みたかったぐらいだよ。
“ 椿 “ っと、名前を呼べば、こっちを見た後、ふわふわとした笑みを浮かべてこちらに近寄ってくる。
「さぁ、A。 帰ろう」
『ちよっ、ちょっ……何してるの』
稲荷寿司の入った袋を僕に持たせたかと思うと、椿は僕の前に腰をおろして、乗れ乗れと促す。
もしかして
口には出さなかったけど、僕のこと心配してくれてるのかな……。
『……ありがと』
細い体つきで、よく僕をおんぶできるなって思うけど
しっかりと、筋肉はついているもんなぁ。
よいしょっと、おじいさんみたいな掛け声をかけたあと椿は、ゆっくりと立ち上がった。
体温が少し低いけど、ほんのりと温かい椿の体温
小さい頃、心地よい椿の体温が好きで、ずっとくっついていたこともあったな。
「成長したね……A」
『……椿?』
少しだけトーンが下がった声に、違和感を感じる。
首元に埋めていた顔を上げて椿の顔をのぞき込むと、眉を下げて赤い目に、少し涙を浮かべていた。
人間と吸血鬼の時間の流れは、全く違う。
吸血鬼は不老不死だが、人間は不老不死ではない。
最後のゴールは、死なんだから。
『ねぇ、椿』
「……ん?」
『僕、どんな事があっても必ず椿のそばにいるよ』
いきなりの僕の発言に驚いたのか、動いていた足が止まりぴたっと、立ち止まった。
が、すぐに歩き出す。
“ありがと、A“
お礼なんて、言わなくていいのにさ。
ただたんに、僕が思っていたことを椿に伝えたかっただけなんだから。
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ソラ(プロフ) - かなとさん» かなとさん、温かいコメントありがとうございます^^* 必ず戻ってきます! 受験、頑張りますね(^^)b (2017年1月5日 9時) (
レス) id: b34daf042a (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 受験頑張って下さい。ソラさんが戻って来るまでずっと待ってます！ (2017年1月4日 22時) (レス) id: 0239583f3f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 黒クロさん» 黒クロさん、コメントありがとうございます^^* 期待に応えれるよう、頑張ります!! (2016年10月16日 22時) (レス) id: 8e87783042 (このIDを非表示/違反報告)
黒クロ(プロフ) - 面白いです！続き楽しみにしてます！ (2016年10月16日 13時) (レス) id: 51cf69c2b9 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - サクヤさん» サクヤさん、コメントありがとうございます!! 頑張ります^^* (2016年10月7日 17時) (レス) id: a4b66bffac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラ | 作者ホームページ：https://twitter.com/A5LKSPZiLYiWd6N?s=09
作成日時：2016年9月25日 10時
