【刀剣乱舞】 歴史修正主義者の愛されっ子

理由1 男の子 ページ2

あの日、私は桶狭間で“魔王“と呼ばれる織田信長が双子の赤子を木の下に置いていくのを、見つけた。



男の子と女の子の、可愛らしい双子の赤子



雨が降っているのにも関わらず、親指を口に咥えすやすやと気持ちよさそうに眠っていた。









「あの時のAは、可愛かったのだけれど……」




そう、赤子の時のAは、ものすごく可愛かった

あっ、もちろん今も可愛いいですよ?



問題は、性格なんですよ。

大人しく、賢い子に育てようと思ったんですけど


……クソ高速槍の野郎が、至らんことばっかり教えてしまって。




双子の女の子の方は、きっと大人しく、賢い子に育っていると信じている

刀剣男士達のいる本丸に置いてきたのだから、きっとそうだろう。









『ねぇ、ねぇ、なっぎーさん!!』





「どうしたのですか、A?」








にっと、両頬にえくぼを作り、まだまだ小さい拳を私の前に突き出してくる


何かくれるのでしょうか……?





手のひらをだすと、Aは何か分からないものを落としてきた。


プニョプニョした感触に、少し冷たい物体。



恐る恐る手のひらに目をやると、可愛くもない目を向けてこっちに体を向けるカエルが2匹、手のひらに座っていた。









ぞわりっと背中を走る冷や汗に、全身に鳥肌が立つ。


悲鳴を上げ、カエルを庭に投げ捨てる様子を見ているAは、満面な笑みを浮かべて、逃げ去ってしまった。









「本当に、あの子ったら……。


A、悪戯は程々にするのですよ!!」






『はーい!!』









しっかりとした返事は聞こえたものの、どうせ悪戯は止めないのでしょう。


でもまぁ、あの子が楽しんでいるのならそれはそれでいいかもしれない。









「双子の男の子……Aは、元気ですよ。

女の子の方は、元気ですか?」





青い空が広がる中、訪ねてみてみた。


いつか、双子が巡り会える事を、私は祈っております。

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