【刀剣乱舞】本丸が元通りになったので平和な私生活を送りたいと思います【笑えない冗談よし子さん】

代表。笑えない ページ36

『か、加州さん……』




兄を見ると何も言わずに私達を見ている。
しかし、頭を上げない加州さんと、謝罪を受け取るべきか否かで悩んでいる私を見て、こちらに来た。




「何を言っても無駄だ。清光は、ずっとお前に謝りたいって言って聞かねぇ。今日だって連れてくるつもりは無かったのによ」



「うん、主もごめん。」



「別にいい。謝るな。

……縁、お前は謝罪を受け入れようが受け入れまいがどうでも言いが、此奴の主として頼みたい事は、どうか加州清光を許して欲しい」




兄の言う許すとは、即ち謝罪を受け入れろと言っている様なものじゃないか。それは全然不服では無いのだが、色々口車に乗せられているような気がしてならないのが不服である。

……不服な反面、やっと主として機能している兄を見て安心した。




『加州さん、貴方の謝罪を受け入れます。

私に申し訳ないと思ってくださるのなら、兄の……良さんの目となり耳となってください』




ひよっこの政府役人なんで、多分右も左も分からないと思うんですよ。

そう付け加えれば、「優秀な俺を舐めんなよ？」と兄から軽い拳骨が飛んできた。加州さんはそんな我が主を見て、あは、と声を上げる。




「……うん、分かった。任せてよ縁。
俺全力で主のこと支えるって約束する」



『任せました、加州さん』




“「主を傷付けるのは、刀として失格だ」”


前に歌仙さんから言われた言葉は今でもその通りだと思う。だが、主に犯した罪を受け入れ償おうとしている刀剣は失格だと思いたくない。

良くも悪くも、人は変われる。
それは人間の身を持った刀も同じことだ。




「喜べ清光。帰ったら書類整理が待ってるぞ」



「えぇ〜？主また溜め込んでるの？」



「違ぇ。上の奴らがいきなり渡してきたんだ」



「しょうがないなぁ。手伝ってあげるよ」




＿＿彼等は、いい方向に変われた人達の代表だ。

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