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病室6 ページ6

北園「…此処、」

「…プラネタ、リウム、?」

北園「そうそう、行った事ある、?」

「…んーん、多分無い。」

北園「…そっか。俺はね、色々悩んだりする時、此処に来るんだ。で、色々考えないで、沢山の星を見る。都会じゃ見れないしね、」

はは、と笑う彼に、そうだね、と笑みが零れる。

北園「俺の地元は綺麗だったなぁ、」

普通にチケットを2人分買って話し続ける彼に、異論を唱えようとすると、しー、と唇に人差し指を当てられた。

手を引かれて入った場所はもう、真っ暗な闇の中だった。

北園「…貸切だね、」

ポツリ、彼が呟いた。見渡せば、あまり見えないものの、人の気配は無い。

「…そうだね、」

此方も聞こえるか聞こえないかの声で返すと、手を引かれて、促されるまま座った。

上を見れば、天井は高くなり、黒い布の上にビーズを散りばめたかの様に、満天の星が目に映った。

「…あ、」

赤い星が、ふと目に留まった。

蠍座。

___そうだ、プラネタリウムに来たのは初めてなんかじゃない。

北園「…Aちゃん…?」

「…ごめん、嘘ついた。…私、来たの初めてじゃない、」

気付けば、涙が溢れて居た。それに気付いたのか、彼は此方を心配そうに見つめていた。

「…お母さんと、来た。…その時は、未だ目が悪くなくて……」

これ以上は言葉が出てこなくて、…静かに涙が溢れていった。
ふわ、と優しい手が、背に回って来る感覚がした。

北園「…そっかぁ、。…俺は、今のAちゃんと来る事が出来て、嬉しいな」

彼の言葉に、声も出なかった。
ぎゅ、と軽く抱き締められて、何も抵抗何て出来なくて、する気も無くて…只々しがみつく様に彼を抱き締めていた…


・*・*・*・


「…ごめんね、迷惑掛けちゃった……」

北園「んーん、俺、Aちゃんの気持ち知れて嬉しいよ。もっと知りたいから、いっぱい聞かせて」

にこ、と笑う彼に、何時もついつい甘えてしまう。

「有難、」と呟く様に言えば、熱を持った頰を両手で抑え、「え、待ってよ〜」と言っている彼から少し離れて歩いた。


・*・*・*・

「今日は、有難う。…その、楽しかった」

北園「それは光栄ですね、お姫様」

「…ふふっ、前から、何それ」

クスクスと小さく笑えば、彼も笑い、又口を開いた。

北園「お城の隅に隠されたお姫様。…助けに来ました」

「…有難う。北園さんは、王子様、?」

北園「…お望みなら、」

そう言って彼は、ちゅ、とAの手の甲に口付けた。

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紅華乃(プロフ) - 真鶴さん» そんっっっっっなに言って頂けてとっても嬉しいです!!真鶴さんも、お体に気を付けてお過ごし下さいね! (2018年9月23日 4時) (レス) id: be14245b10 (このIDを非表示/違反報告)
紅華乃(プロフ) - あやとりさん» 刀ミュは生き甲斐です(泣)…有難うございます!頑張りますね!!お返事遅くなりごめんなさい(T ^ T) (2018年9月23日 4時) (レス) id: be14245b10 (このIDを非表示/違反報告)
真鶴 - すっっっっっごく!!おもしろくて私大好きです!これからも楽しみにしています!!お体にお気をつけて更新頑張ってください!応援しています!! (2018年4月4日 21時) (レス) id: 874c46c86b (このIDを非表示/違反報告)
あやとり - 刀ミュいいですよね!更新頑張ってください!楽しみにしてます (2017年11月13日 16時) (レス) id: 94d3182374 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅華乃 | 作成日時:2017年11月7日 17時

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