最強コンビ、ここにあり (ページ12)

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#11 ページ12

Aside

「成蘭女子のスケバン、多分」

「何で俺が行かなきゃいけねぇんだよ

喧嘩売りに来ただけだろ？」

伊藤さんは面倒くさいとでも言うように言った

まあ、伊藤さんが行く意味はないよね

「分かんねぇじゃん！

“好きです、付き合ってください”って言われっかもしんねえじゃん」

「転校2日目で近所の女子校の女に好かれる筋合いはねぇ」

「いいから行ってやれって〜」

「俺は女と喧嘩しねえの！」

伊藤さん意外と頑固だからな、知らんけど

いやだって、もう見た目が？見た目が頑固そうな顔してる

もうこのもう、顔が言ってる(?)

「お願いお願いお願いお願いお願いお願い！」

「おめえ怖えぇだけだろ」

「何だとこの野郎

俺がスケバンごとき怖えぇ訳ねえだろ」

『じゃあ私行ってくるね』

面倒くさくなりそうな貴志と行きそうにない伊藤さんを置いて行こうとした時

私の手が掴まれた

『…行かないんじゃないの？伊藤さん』

「うーん、Aが行くなら心配だし俺も行くよ」

「おいA！！お前はここで俺と待ってるんじゃ」

『やだね、ブスだろうが美人だろうが、女の子に呼び出されたら行くよ

私が昔から女の子に弱いの、貴志が一番知ってるでしょ』

「…いいか、危なくなったら俺を呼べ、分かったな」

急に真剣な顔になった貴志に、私は一瞬驚きながらも笑って言った

『おっけ、伊藤さん呼ぶ』

「えー…なんでなんでなんで、俺を呼ぶ流れじゃん…？？」

『そんなのはしらん』

「ていうかいつまでAは“伊藤さん”って呼ぶの？

…なんか俺距離感じて寂しいんだけど」

『えぇ、なんそれ可愛い、これからは伊藤って呼ぶね』

「可愛かねえだろ！！！！」

『うるさいよ貴志』

そして、私と伊藤は昇降口に向かって歩き出した

ちなみに貴志は下駄箱ンとこのドアから覗いてる

見てないけどあいつはそういうやつだ((

私達が向かった先には、少しふくよかだがかんわいいスケバンの女の子が居た

「あ…あんたが三橋さんと黒鐘さんっすか？」

「俺は伊藤だ」

『私は黒鐘サンで合ってるよ！』

「貴方が三橋さんの相棒で彼女の黒鐘さんで…

あんたも相棒の伊藤さんかい！」

「相棒？ああ…まあ…はい」

『待って待ってステイ待ってステイ、私は一応相棒ではあるけど

ガチでマジのホントに彼女じゃないからね！！！！

誤解が解けたら続きをどうぞ！？！？！(?)』

「…彼女じゃないのか…

…まぁ、あんた達と三橋さんに頼みがあるんだよ」