無色透明な心にさよなら【名前変換オリジナル】

ep.28 ページ28

「っ…！！！」




なんでだろう、何も感じないはずの心が…
とてつもなく大きな穴が空いたみたいだった。


何かがスっと消えていく感覚が、私はただただ何も分からなかった。









そうだ今から飲み会あるんだった。

休もうかな…

バイトも途中で帰っちゃったわけだし、今更何をどうしたってこの状態は変わらないから









海斗「あ、偶然ですね」



「…なんでここにいるの？」





駅に着くと、階段で鉢合わせたのは海斗くんだった。





海斗「なんでって、今から飲み会あるでしょ？」

「そうだね」




海斗「…どうかしました？」






海斗くんの顔を見るとなぜだか少しだけ安心して
何かが込み上げてきそうだった。

でもその何かを知ることを私は拒んだ。








「ううん！なんでも！」




私はニコッと笑いかけた。



精一杯の笑顔は、こういう時に使うんだ。
今までずっとずっと…自分のことは自分で守ってきた。自分でしか守れないと思っていた。

この笑顔は私を守る武器なの




だからもうみんな…笑顔の裏を悟らないで








海斗「飲み…来ます？」


「ん〜、今日はやめとく！」




海斗「そうですか、気をつけて帰ってください」


「はーい！ありがとね！」







私は笑顔で海斗くんに手を振ると、その場を後にした。







それから電車に乗って最寄りまで行って…









それから……







それから私……



















何したんだっけ…………？

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