無色透明な心にさよなら【名前変換オリジナル】

ep.2 ページ2

――――――ガラガラ




「おはようございまーす！」





元気よくファミリーレストランの裏口から私は中へ入った。


今日はバイトの日








夏希「よー梨花ちゃん！今日も元気かー？」



私の2つ上のバイトの先輩、高瀬夏希さん
面倒みがよくて頼れる先輩。
あとノリがいいから仕事をしていて苦にならない









「夏希さん、梨花は今日も元気いっぱいです！」





いつもように口角を上げて、目を細めて
ほっぺを少し高くして…


いつもの笑顔を作った。







夏希「あはは、梨花ちゃんは明るくていいね〜バイトの雰囲気も良くなるよ！」




「いえいえ！私も皆さんと一緒にいるのが楽しいので！」








多分こういう時に使うんだろう…？
……楽しいってなんだろう





本当は素直に笑ったり泣いたりしてみたい。

でも分からないから




今日もこうやって私は普通のフリをする。









――――――ガラガラ




翔也「おはようございまーす！」





夏希「翔也、おはよう」

「翔也さん、おはようございます！」





翔也「おーう！って遅刻寸前だった！！危ねー笑」





この人は向坂翔也さん、夏希さんと同い年で私の2つ上の先輩だ。
抜けているところもあるけれど、面白い人だ。









「あはは、今日もですよ〜」








私は上手くやるための努力をする。
それが普通のフリをすることって決まっている。



でもいつか…フリなんてしなくても


何かがわかるようになればいいと心で願っていた。

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