無色透明な心にさよなら【名前変換オリジナル】

ep.1 ページ1

昔からそうだった。

自分の心はいつも他の子とは違っていて
なんだか''何も無い''みたいだった。







中学生の時にその違和感に気がついて親に相談したら呆れられた。


厨二病の延長戦だと周りからは馬鹿にされた。


高校生になってから、自分を守るための武器を見つけた。





感情が他より薄くて愛想のないと思われて嫌われないように









それが……笑顔でいること。









――――――――AM0時00分



私は20歳の誕生日を迎えた。
一人暮らしの自分の家でたった1人







「…お酒、飲も」





飲んだら何か変わるかもしれない…

いや、そんなはずはない。








いつも何かを期待してしまうんだ。
○○したら〜とか○○していれば〜とか

タラレバばっかり言っているのにはわけがある。








三船梨花、本日から20歳
私は物心ついた時から感情が他人よりも少ないことに気がついた。


詳しく言うと「楽しい」とか「悲しい」とか「嬉しい」…とかが分からない。


どれが楽しいという感情なのか

どれが悲しいという感情なのか




今自分の中の感情になんという名前があるのか
何もかもが分からないまま






だからたまに考えてしまう。

もしかしたら…何かをきっかけに感情が分かるのかと





でも現実、そんな上手くいかないで今日もまた私は心が無色透明なまま









「…お酒…苦」









そんな私が…恋をする話

ep.2→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す