無色透明な心にさよなら【名前変換オリジナル】

ep.49 ページ49

「はぁっ…はぁっ…！！」






ここまで走ったら大丈夫だよね？



咄嗟に逃げてきちゃったけど、めちゃくちゃ感じ悪いよね…


でもあんな優しくされたら、本当に苦しくなる。
ここまで好きにさせるなんて翔也さんは本当に悪い人




私なんて眼中にないくせに


















翔也「梨花ちゃん！！！」





「え！？」





追ってきたの！？！？！？！？








翔也「待って！どうしたんだよ！俺なんかまずい事言ったり…」



「違うんです…」



翔也「梨花ちゃん？」










最近、無色透明だった心に色が着き始めた。
青い日々に赤くドキドキする気持ち
キラキラ眩しい世界に、私は急に飛び込んだ。







「私、なんだかおかしくて…！！」


翔也「梨花ちゃん、落ち着いて！大丈夫だから！」




私の肩を掴んで優しくなだめてくれる。
前までなら気にならなかったのに…好きになっちゃったからドキドキしてしまう。

感情が分からなかったのに…


勝手にこの心はドキドキするんだ。









「私…全部ぐちゃぐちゃしちゃって」


翔也「どこか…痛いの？」







そんな優しい瞳で見つめないで。








「違う…」











？「先輩！？！？」




足音が聞こえて、顔を上げるとそこに居たのは
海斗くんだった。









海斗「兄さん、なにしてんの？」



翔也「梨花ちゃんの話を聞いてただけ！」



海斗「なんかした？」


翔也「なんもしてねぇよ！！///」











私の世界はある日突然終わりを告げた。



何も感じなくて何も思わなかった。
退屈で色のない世界にさよならを告げた。





そしてもっと…色は増えていく。






私は…きっともう一度…


誰かに恋をするのだろう。



















┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈続く

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