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「宮下ちゃん! 降谷との対戦凄かったよ〜! さすがツートップだね!」
「ありがとう萩原くん」
「お前、もしかして実は正体隠して学校に忍び込んでる現役の警察官じゃないだろうな…?」
「伊達くん、……メガネ壊れてるんじゃない?」
「かけてねーよ!!!」
ブヒャッ、と松田とヒロと萩が同時に吹き出しては笑い出す。あの時からなぜか松田達は以前よりも宮下へ絡むようになった。
ある時は、『今度は剣道で勝負してみろよ! アイツバカ強いぞ!』と話す松田に『松田くんがすればいいんじゃない?』なんてウザ絡みしていたし。この前は『今度のプレゼントやっぱりこっちの方がいいと思うか?』と問いかける班長に『伊達くんが似合うと思う色いいんじゃない?』と彼女のことで相談事をしていたし。
「宮下ちゃん! 宮下ちゃんって高校どこ出身? 彼氏とかいたりしたの?」
「帝丹高校だよ。そういう萩原くんは?」
「あ〜、気になっちゃう?」
「いや、会話のキャッチボールの基本だから」
「お前ら、仮にも女の子なんだから男みたいなノリ使うなよ。ごめんね宮下さん、デリカシーなくて」
「ううん、大丈夫、気にしてないよ。諸伏くんも気遣ってくれてありがとう。」
今は教室の端で俺を置いてそんな会話が繰り広げられている。相変わらず愛嬌がないようであるような変な奴だった。
そして宮下があの有名な江戸時代から伝わる宮下整備施設の四十五代目当主、宮下修造の娘だと知ったのは偶然ヒロとの会話で発覚した。
「ゼロも乗りたくなっちゃった? 同じゼロだし」
「べ、別に…あんな派手な車、趣味じゃないよ」
「趣味なんだ〜」
「……だったら、もしもの時に対応できる整備店をあらかじめ調べておいた方がいいよ。外車は特に買った時に日本国内に取り扱ってくれる場所が近くになかったらそれこそ大変なことになる」
「へぇ、宮下さん車に詳しいんだね」
「あ、いや………親が整備士だからある程度は」
「そうなんだ、初めて聞いたよ」
「まぁ、誰にも聞かれてないし…」
「宮下で整備士って、もしかして昔人力車だったとこ?」
「うん。良く知ってるね」
「高校の時教科書に載ってたから覚えてるよ。松田が知ったら質問攻めされそうだから気をつけてね」
その言葉を聞き分かりやすく顔を顰めて拒絶する宮下をヒロは小さく笑った。
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ネイジェ - すごい、言葉に表せないくらい面白い!!更新頑張ってください! (2022年6月15日 19時) (レス) @page29 id: 17a7d13276 (このIDを非表示/違反報告)
ひゆめ(プロフ) - 凄く面白いです!!更新頑張ってください。 (2022年6月15日 12時) (レス) id: 141a54d8d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬 磨 | 作成日時:2022年6月14日 23時