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123. ページ23

「照れてる」


「…ヒョン」


「あぁ、ごめんごめん」


ソクジンが笑いながら謝っている。
Aはどんな表情をしているのかと覗き込もうとすると、パッと振り返ったユンギの顔とぶつかりそうになった。


「近い」


『そんな嫌そうな顔しないでよぉ』


頬を膨らませて拗ねるA。

一瞬ユンギはじっとAの顔を見た後、手に持っているチミーを見つけた。
チミーを手から取って、Aの顔に近づけた。


『なに?』


「…あんま見んな」


『なにを?』


はぁ、とため息をついてユンギがソファの背もたれにべったりともたれた。


きょとん、と不思議そうなAはユンギの膝から降りて、立ち上がった。
ユンギはまたAの手を引っ張って、隣に座らせた。


「座ってろ」


「A」


ユンギがそう言ったのとほぼ同時にソクジンがAを呼んで、手に持っているお菓子を見せる。
Aはぴょん、と立ち上がって手を出すと
口開けてとジェスチャーする。
ソクジンはニヤッと笑ってAにチョコレートを食べさせた。
その欠片が大きくて、Aはパキッと折ると
ソファに座ってユンギに差し出す。


『オッパ、はいあーんして』


ユンギは微動だにせず何も言わずに、口だけ開けた。
Aは笑いながらユンギにぐっと近づいて、
口に運ぶ。
ユンギが口を動かすと右手を伸ばして、片手でAを抱きしめて自分の胸にもたれさせた。


「甘」


Aの胸にトクン、トクンとユンギの心臓の音が聞こえる。


「…グガより年下のガキなのにな」


そう呟く声が聞こえて顔をあげたら、
柔らかく甘い顔でAを見つめるユンギと目があった。


Aは、ユンギから感じるその甘さに思わず顔を赤くした。

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作者名: | 作成日時:2021年12月5日 17時

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