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122. ページ22

「ほら、あそこにいるよ」


ソクジンに言われて振り返る。指差す先には、


『ユンギオッパ!』


ソファで横になっていたユンギを見つけると、
嬉しさからすぐさま駆け寄って行く。


『オッパぁ、元気だった?ご飯食べてる?ちゃんと寝てる?おーきーてーよー!』


腕を組んで顔を顰めるユンギは明らかにおきているけれど、目を瞑ったまま寝たふりをしている。
Aのテンションは上がって、かなり大きめな声のボリュームで話しかけている。
Aがユンギを覗き込み、頬をうりうりと触ると、体を揺らしながら寝返りをうってしまう。


『ユンギオッパ…Aのこと嫌いなの?』


小さな声で呟く。必殺技をくりだしたA。

ユンギはぎくっと反応する。
そのあと突然もぞもぞと動いて、うーんと体を伸ばし、今起きたという顔で起き上がった。


「騒がしいと思ったらお前か」


いきなり砂糖全開で微笑んで、Aの頭にポンっと手を置いたユンギ。


後ろでジミンとジンがそれを見て笑っている。


『オッパに会いにきたよ!』


「あぁ、そう。ちゃんとお前らの…オッパ達に言ってきたの?」


『えへ、言ってない!』


「なんでそこ威張っちゃうの。また怒られても知らねぇぞ」


『そしたらオッパも一緒に怒られて』


「なんで俺が(笑)ジミナ連れていけ」


『ふふふ、オッパが言うならそうする』


「ん、ほら」


僕!?と後ろからジミンの声がして、振り返るとジョンハナ怖いもんーと嘆いて反対側のソファに座りスマホを触ってる。
ソクジンは水を手に持って、お菓子をもぐもぐ。

ユンギはAが自分に向かって伸ばしてきた手を取って、引き寄せる。
Aは嬉しそうに笑ってユンギの片膝の上に座って、茶色の髪の毛を触った。

 

ふわふわした甘い香りがユンギの周りに漂う。

髪を触るAを見上げるユンギに、ふにゃふにゃの笑顔を見せるA。


「やめろ」


『やだ(笑)』


べっ、と舌を出していたずらっぽく笑うAに、
ユンギは顔を背けて笑った。

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作者名: | 作成日時:2021年12月5日 17時

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