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112. ページ12

髪をお団子にまとめ、レオタードを着て、本番用メイクを施す。
サブアリーナで最終調整をする。

リハーサルでは高く投げ上げられるリボンも安定していて、練習通りとてもいい感じで仕上がっているように見える。

Aの出番は1番最後。その顔は晴れやかだ。

他の参加者達のレオタードも演技も華やかで、
Aは憧れのオンニ達に囲まれて、緊張よりも嬉しさが勝って楽しくなってしまっていた。

ニコニコしてオンニ達の練習を時折見つめるA。
誰よりも難しい演技を準備しているのにその驕りもなく
技が決まれば拍手をして喜んでいる。
これにはコーチも笑って競技前にも関わらず、穏やかな空気が流れた。





いよいよ、本番。
体育館の真ん中に大きく敷かれたフロアマットの上で演技をする。
マットの後ろでは、アイドル達が選手を見守り応援している。

選手達が体育館へ戻ってくると、大歓声が起きる。
キラキラした美しいレオタードに、全く引けを取らない美貌の彼女たち。
その中でも特に目立っているのがAだった。



SG「うわぁ…ドキドキする」

VN「A笑ってる」

WN「大丈夫、大丈夫」


スングァン、バーノン、ウォヌがそう言った。


カメラの邪魔にならない所で、小さく練習する。
くるくる回るリボン、高く上げられる足。
少しジャンプして体を動かし続ける。
そして時折、観客席を見上げて笑っている。




SC「あんなに綺麗だった?」

HS「Aはずっと綺麗だよ」

SC「俺見てられるかな」

JS「ちゃんと見てあげて。Aの努力の集大成だよ」

JH「……」

DN「……」

WZ「……」

JN「大丈夫、Aなら出来る」

MH「そうだね、Aはできる子だもんね」

HS「ちょっと!ハニヒョンもウジもディノも笑って笑って」


何も言わず固い表情の3人。


JH「あれ、やばいわ俺。こんなにドキドキするもの?」

JS「俺も緊張してるよ(笑)」

DK「ヒョン」


青い顔をしたドギョムがジョンハンの手を握る。
ジョシュアはそれを微笑んで見ている。
そこにミンギュがやってきて隣に座った。


MG「あぁ、あっちに行って抱きしめたいんだけどいいかな?」

SC「いいの?それなら俺も行く」

HS「だめだよ、もうここに居なきゃ」

JS「終わるまで我慢」

DN「ヒョン達…静かにして」

WZ「集中力が落ちる」



やっと口を開いた2人は厳しい表情をして、Aを見つめている。

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作者名: | 作成日時:2021年12月5日 17時

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