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『オッパ！オッパ…聞いて！待って！！』
手を引いて、今にも走り出そうとするミンギュの腕を叩いた。
慌てているようだが、Aを見つめる視線が優しい。
「A、大丈夫だよ。俺が守るから」
ガツーンと頭を殴られたような衝撃だった。
目の前にキラキラと星が舞った。
ミンギュオッパは、いつも。
いつでもそう言って守ってくれていたから。
喜びと恐れ。
そんな相反する２つの感情が入り乱れて、
体が震えた。
涙が溢れて止まらなかった…
何度拭っても流れ落ちる涙を、白い服の裾で抑えた。
いやだ。いやだ。
失いたくない。
「…怖い？心配しないで。出口は、こっちだ」
けれどミンギュから感じるのは、
温かい優しさとぬくもりだった。
だからこそ。
ガッシャン！！！
と何かが割れる音が鋭く大きく響いた。
走り出したミンギュは、階段で一瞬足を止めた。
Aよりも少し下の段を行くミンギュは、
大丈夫だよと言うようにAを見上げて、微笑んでいる。
苦しい。
だめ。
血に塗れた部屋を走り抜けて、
鎖が巻き付いていたガラス扉の前まで来ると
ガラス戸が粉々になっていて、
そこから夜風が吹き抜けていた。
どうして。いつもと違う。
「A、ここから出られるよ。俺たち自由にならなくちゃ！」
ミンギュの顔は喜びで輝いていた。
パキパキとガラスの破片を踏みつける。
靴の下で意図も容易く割れていくそれは、まるで…
『待って！』
真っ暗な建物を飛び出して、草に覆われた茂みに走り込む。
だめだった。
自我の芽生えが想定以上だった。
学習能力が、予想を上回り過ぎている。
悲壮な声にミンギュが振り返った。
Aを見て目を見開いた。
『…逃げちゃだめ！』
「A？」
『だめ…行かないで…行っちゃやだ』
「どうしてこんな……何か知ってるの…」
『…っ、ごめんなさ…だめ…だめなの…やだ…』
戸惑いを隠せないミンギュだったが、
ボロボロと涙をこぼし、しゃくりあげるAを見つめて困ったようにミンギュは笑った。
なぜならAの手には拳銃が握られていて。
それはしっかりとミンギュに向けられた。
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み(プロフ) - らんさん» ありがとうございます！早速読ませていただきました♡最高です（ ; ; ）これからも楽しみにしてます！応援しています！ (2022年12月11日 23時) (
レス) id: d1a386c9a7 (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - みさん» 大変お待たせしました！スンチョルとのお風呂シーンがあるお話！を更新出来ましたのでよろしければ読んで見てください。途中からドキドキしてしまって、慌ただしいお話になってしまったかもしれませんが…リクエストありがとうございました！ (2022年12月11日 0時) (レス) id: 7b16d9cf4f (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - ありがとうございます！楽しみにしています♡これからもがんばってください！ (2022年11月5日 15時) (レス) id: 33ce41f4a2 (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - みさん» おはようございます！返信遅くなり申し訳ありません！リクエストありがとうございます♡お時間かかりますがお話更新していきます！また楽しんで頂けたら嬉しいです。 (2022年11月5日 6時) (レス) id: 7b16d9cf4f (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - はじめまして！トキメキながら読んでます！リクエストなんですけど、シーズン4でのスングァンとのお風呂のシーンでスンチョルとお風呂に入った事があるって書いてたんですけどその時のお話を良かったら書いて欲しいです(>人<;)これからも頑張ってください！ (2022年10月26日 20時) (レス) id: 33ce41f4a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭 | 作成日時：2022年8月14日 0時
