第二章*運命の人 ページ10
「へし切さん！？」
「げ、長谷部来るとか最悪……」
「加州貴様ァ！主の部屋に入るのも許さんが百歩譲ってそれはいい。だが告白するとは何事だ！圧し斬るぞ！！」
「だって俺主のこと好きになったんだもん。一目惚れ、って言うの？主を見た瞬間、好き！！って思ったからさ……ねー、主？」
ねー、と言われても今の私には返事なんてできない。
へし切さんが、刀を構えて加州くんをすごい剣幕で睨みつけてる。あの、優しくて嫋やかな笑顔のへし切さんが、今加州くんに対して圧をかけているなんて信じられない光景だった。
「あの、へし切さん落ち着いて、」
「……今の俺を見て嫌いになりましたか？可愛くないですから、主はもう俺のことは可愛いと言ってはくれませんか？」
「そんなわけない！優しいへし切さんも良いけど厳しいへし切さんもまた魅力的です！例えるならば強いコーヒーと優しいミルクが合わさって、白黒つけない感じが……！」
「人の性格カフェオレみたいに言う奴初めて見た」
加州くんからのツッコミとは裏腹に、へし切さんはぱぁっと花が咲くみたいな笑顔を浮かべて私の手を取る。
「主、俺からも貴女にお話があります。」
握られた手に力が込められる。へし切さんの手は加州くんのよりもずっと大きくて、加州くんみたいに震えたりしてない。もう隠す必要がないのだという自信の現れとともに、ほんの少し手のひらに熱を感じた。
.
「初めてお会いした時、貴女に出逢うために俺は生まれてきたのだと確信しました。
主、貴女が好きです。どうか俺を貴女の恋人にしてください。」
どこまでも真っ直ぐで突き抜けるような告白だった。
加州くんとへし切さんは、本気だ。
本気で私に告白してくれた。
「主、どうか決めてほしい」
「俺たちのどっちと付き合うんですか？」
だからこそ、私も本気で向き合わなければならない。
.
.
「加州くん、へし切くん。
二人とも、私と付き合ってくださいっ！！！！」
そう言って、二人に手を差し出した。
【運命の人に出会い、愛し合えないと、出会えた時に使い切った一生分の"運気"を逃したことにより後の未来が不幸のまま死ぬのじゃ。】
【おぬしの弟は運命の人を愛し、そして守るために毎日奔走しとる。】
【Aや。おぬしも弟のように運命の人を見つけたなら、絶対に手放しちゃいかんぞ】
守るために、そして私が大好きだと思える存在のために。
私は神様を守り、愛することを誓った。
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プスメラウィッチ(プロフ) - 初めまして、続きの更新頑張って下さい。応援してます。 (4月29日 23時) (
レス) @page12 id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
みさまるたろう - はじめまして‼︎ボクは個人的に脇差のみんなでわちゃわちゃしてて欲しいです……！ (2月5日 0時) (レス) @page12 id: 1b4cf196fc (このIDを非表示/違反報告)
無音(プロフ) - 坦々麺さん» 大倶利伽羅と縁側デート…！？そんな、そんなの可愛いじゃないですか！！！！！いつになるかは未定ですが、書きたいです！お楽しみにしていてください！ (1月28日 23時) (レス) @page9 id: a986d97cd1 (このIDを非表示/違反報告)
坦々麺(プロフ) - すっごい好き…めちゃくちゃ好き…最高です…！！個人的に大倶利伽羅を追加してくれると嬉しいです。縁側に座って2人で猫ちゃんと戯れている姿が見たいッ！ (1月28日 21時) (レス) @page7 id: 14a944a4f2 (このIDを非表示/違反報告)
無音(プロフ) - こだぬきさん» ありがとうございます！彼氏候補が出るのをお楽しみにしていてくださいね〜！ (1月28日 3時) (レス) id: a986d97cd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無音
| 作成日時：2024年1月27日 0時
