第二章*本丸案内 ページ8
「あの、他の刀剣男士の皆さんは……」
「今は出陣や遠征は控えておりますから、内番や食事の準備をしている者、自室にて余暇を過ごす者…といったところですかね。全員後任の主が来ることは把握しております。案内が終わったら挨拶に致しましょうか」
へし切さんが案内をしながら私の質問にも丁寧に笑顔で答えてくれる。分かりやすく教えてくれるあたり、へし切さんって絶対賢いんだろうなぁ。まさに仕事のできる大人の男性って感じだ。
「主?どうかされましたか?」
「わぁ不思議そうにこっちを見つめる顔可愛い!きょとんとした顔可愛すぎて一晩でエベレスト登頂から下山までできそう!!」
「か、可愛い?俺がですか?」
「はい!可愛いです!!」
へし切さんは少し考え込むように俯いてしまった。
し、しまった…勢いあまりにこんなこと言われて良い気分にはならない、むしろ引かれたかもしれない……
「ふふ、可愛いなんて初めて言われました。」
「へし切さん?」
「ですが貴女に可愛いと言われるのは全く嫌ではありません。どうぞ主の思うまま、存分に愛でてください。」
ぐおお可愛いにも程がある!!首を傾げてふわっと微笑むへし切さんのバックに花が見える!!この可愛さはちょっと世界問題レベルだぞ〜〜〜!?!?
「ま、待って!俺の部屋こっちなんだよね!主、行こ?」
「おわ、」
「おい加州、主はまだ本丸の案内がある。あとそっちを通らなくても部屋に行けるだろ」
「ちょっ、」
左腕を加州くん、右腕をへし切さんに取られて身動きが取れなくなる。ぐいぐいと迫られて、より距離がなって、ドキドキしすぎて死にそうだった。心なしかフローラルないい匂いもする。
「審神者様、政府より連絡が来ました。直ちに審神者部屋にお越しください。」
案内は私にお任せください、とこんのすけが声をかけたことで二人は手を離した。こんのすけに着いていく時に振り向くと、後ろの方で二人が手を振って笑顔で見送った。
◆◆◆◆◆
「いやあまさか初日のうちに出さなきゃいけない書類が10個ぐらいあるなんて思わなかったなぁ」
本丸到着……の三時間後、データは流出の可能性があるから全て手作業でこなしていたらすっかり夜も遅くなってしまった。審神者としての挨拶も明日以降でもいいと言われた為、今日はもうゆっくり休むことにした。
へし切さんと加州くん、あの後どうしてるのかな。
もっと話したかったなぁ。
.
「主。入っていい?」
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プスメラウィッチ(プロフ) - 初めまして、続きの更新頑張って下さい。応援してます。 (4月29日 23時) (レス) @page12 id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
みさまるたろう - はじめまして‼︎ボクは個人的に脇差のみんなでわちゃわちゃしてて欲しいです……! (2月5日 0時) (レス) @page12 id: 1b4cf196fc (このIDを非表示/違反報告)
無音(プロフ) - 坦々麺さん» 大倶利伽羅と縁側デート…!?そんな、そんなの可愛いじゃないですか!!!!!いつになるかは未定ですが、書きたいです!お楽しみにしていてください! (1月28日 23時) (レス) @page9 id: a986d97cd1 (このIDを非表示/違反報告)
坦々麺(プロフ) - すっごい好き…めちゃくちゃ好き…最高です…!!個人的に大倶利伽羅を追加してくれると嬉しいです。縁側に座って2人で猫ちゃんと戯れている姿が見たいッ! (1月28日 21時) (レス) @page7 id: 14a944a4f2 (このIDを非表示/違反報告)
無音(プロフ) - こだぬきさん» ありがとうございます!彼氏候補が出るのをお楽しみにしていてくださいね〜! (1月28日 3時) (レス) id: a986d97cd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無音 | 作成日時:2024年1月27日 0時