第二章*新たな旅立ち、そして ページ6
「いやあ、待ちに待ったよ。」
あの日から歴史を守るためにまず歴史そのもの覚えることから始まり、そして手入れなどの手順を覚えること2ヶ月、ついに本丸を引き継ぐ準備ができた。
ついに審神者としての人生が幕開けするのだと実感する。
「まあ読者からしたらただ2ページ開けただけで2ヶ月過ぎてるなんて実感もクソもあったもんじゃないんだけどね!!」
「審神者様。到着致しました」
黒塗りの車から降りれば、目の前には大きな門がある。
そしてその門に触れるとゆっくりと開き、その奥には広大な敷地があり、木造の日本家屋だけでなく畑や小屋、池や川の間には石橋まであった。
「広すぎない?」
「ここには100振り以上の刀剣男士が住んでおりますからもらった」
「多すぎない?」
肩に乗ったこんのすけの説明を受けながら門をくぐる。
玄関であろう扉は私が来たと同時に開いて、とりあえず迎え入れてくれているうちにと部屋に上がった。
一応あの時声をかけてくれたこんのすけは研修の時もずっと一緒で、研修の講師だけでなく本丸引き継ぎのサポートもやってくれた。ある意味先生なので、嗜めるような厳しさはあれど基本的には私のやることを見守ってくれている優しい狐なのだ。
「ここの刀剣男士達は皆、憧子様……もとい前任様に忠義を誓っていた者達ばかりです。皆様とても人間好きのお優しい方々ばかりですよ」
「でも急に引き継ぎで来た女に対してそんな割り切れるもんなのかな」
「今すぐに…とは難しいでしょうが、誠心誠意向き合っていけば、また新たな絆が生まれると思います。」
兎にも角にも行ってみないと分からない。
何かあった後で考えればいいか。
えっと、大広間は確か……
「審神者様!左右から人が!」
「え、っわ!」
「な…ッ!?」
「痛っ!?」
ドテーン、と勢いよくぶつかり尻餅をついてしまった。
痛むお尻を摩りながら顔をあげるとそこには、同じような体勢をとっている人が2人いた。
「いえ、こちらこそすみません……」
物腰柔らかそうにこちらを見た一人は紫色のカソックを着ていてまるで神父や執事のような禁欲的で大人っぽい男の人。
「もー、爪紅がちょっと取れちゃったじゃん!気をつけてよね?」
もう一人はどちらかというと少しあどけない男の子。艶めいた黒髪にイヤリングとネイルがより華やかな印象を感じる。
グレーの瞳と赤い瞳と目が合ったその刹那、
.
あまりに強すぎる衝撃が全身を駆け巡った。
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プスメラウィッチ(プロフ) - 初めまして、続きの更新頑張って下さい。応援してます。 (4月29日 23時) (レス) @page12 id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
みさまるたろう - はじめまして‼︎ボクは個人的に脇差のみんなでわちゃわちゃしてて欲しいです……! (2月5日 0時) (レス) @page12 id: 1b4cf196fc (このIDを非表示/違反報告)
無音(プロフ) - 坦々麺さん» 大倶利伽羅と縁側デート…!?そんな、そんなの可愛いじゃないですか!!!!!いつになるかは未定ですが、書きたいです!お楽しみにしていてください! (1月28日 23時) (レス) @page9 id: a986d97cd1 (このIDを非表示/違反報告)
坦々麺(プロフ) - すっごい好き…めちゃくちゃ好き…最高です…!!個人的に大倶利伽羅を追加してくれると嬉しいです。縁側に座って2人で猫ちゃんと戯れている姿が見たいッ! (1月28日 21時) (レス) @page7 id: 14a944a4f2 (このIDを非表示/違反報告)
無音(プロフ) - こだぬきさん» ありがとうございます!彼氏候補が出るのをお楽しみにしていてくださいね〜! (1月28日 3時) (レス) id: a986d97cd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無音 | 作成日時:2024年1月27日 0時