【刀剣乱舞】引き抜かれ本丸 (ページ28)

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20話ページ28

カタカタ...

PCをいじる音が部屋に響く。今月の仕事も3分の1を切った。
これを乗り切ればまたしばらく自由の身だから頑張れ自分と身を励まし、仕事に集中をする。

審神者はもう何時間が経ったのか分からないほどに仕事に集中していた。

「あと少し...あと少し」

「あるじ？」

「すこっ！？ほ、蛍？」

不意にかけられた声に審神者は飛び上がる。どうやら部屋の前に蛍丸が来ているようだ。

「すこ？あ、今お仕事中だった？」

「ほぼ終わりだから大丈夫だよ。どうしたの？」

「その...お祭りに行ってきたんだけど、あるじの分のご飯も買ってきたから一緒に食べようと思って持ってきたんだ。」

「あ...」

時計を見るともう8時を回っていた。そうか、もう夕餉の時間だった。堀川くんは1日遠征中だから帰ってこない。だからお祭りで誰かがご飯を買ってくるだろうと思って、お祭りのポスターを見せに来たのだ。

途端にグゥと鳴り出すお腹

「たこ焼き、焼きそば、焼きとうもろこし、くれーぷ、たませんとかまだいっぱい種類あるよ」

「食べる！今部屋入れるね！」

襖をすっと開けると

「おっ、やっと面と向かって会えたな！主！」

審神者の目の前には二カッと笑う愛染国俊と申し訳なさそうに苦笑する蛍丸の姿があった。