紫。笑えない ページ6
育ちがいい人なのだろう。
ただ此方へ歩いてきてるだけなのに、思わず見とれてしまいそうになるのを必死に耐えて、私からも軽く駆け寄った。
『お待ちしてました。えっと、……』
｢
『紫さん、ですね！では、私のことも縁と呼んでください。ぺーぺーな審神者なので敬称とかも要りませんし、気楽に行きましょう！』
｢しかし、……いえ、では、縁さんと呼ばせていただきますね」
なんて穏やかな声色だろう。私を見つけた瞬間にこにこと微笑み、静かな所作で本丸を歩く私の後ろを着いてくる紫さん。
事前に頂いた資料では見習いさんの個人情報について詳しい取扱は無かったため、こんなにも美しい人がこの世に居ることに正直驚いてしまっている。あとなんかいい匂いする(？)
『えっと……紫さんはどうしてうちの本丸に？』
｢父が政府の上役でして……有難いことに私自身も審神者としての適性があったので、その才能を伸ばせる縁さんの本丸に無理言って見習いとして派遣させて頂くことになりました」
『審神者としての適性ですか。凄いですね！』
｢……縁さん程では御座いませんよ」
『え、いやいや、そんな事ないです』
霊力や神力について何も知らなかった私からしてみると、早い段階から自分に審神者適性があると自覚しており、そのために動こうとする紫さんの志は尊敬に値した。
いやまあ私の場合はイレギュラーってやつだとは思うんですけど、やっぱり比べちゃうと粗が出るよなぁ、なんて。
こんな所で弱音を履いてしまったら、今後情けない審神者だと思われるに違いないのでぐっと堪える。
危ない危ない、と胸をトントンと叩いて改めて紫さんを振り返った。
『皆さんには大広間に居るように言ってあるので、このまま挨拶しに行っちゃいましょうか。』
｢はい。……少しだけ緊張してしまいますね」
と、恥ずかしそうに視線を逸らす紫さん。
……ダメだ、この人可愛い過ぎる。
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奏(プロフ) - 見習いそうきたかぁ…。最近読み始めたんですが面白くて一気に最新話まで読み切ってしまいました...！続きが楽しみです、更新待ってます！！！ (3月5日 13時) (
レス) id: 872e19f483 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 鶴丸ぅ…おま、お前…てぇてぇ過ぎるだろ!!!!(クソデカボイス)見習いさんがどう行動起こすのか楽しみです…!!更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (5月9日 21時) (レス) @page16 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：-naki-
| 作成日時：2023年4月28日 19時
