可笑しい。笑えない ページ31
『ッだァ〜〜〜！！！』
思い切り布団にダイブして、枕に顔を埋めて叫ぶ。耳の良い皆さんには聞こえているんだろうけれど、ココ最近の恒例行事なので心配されることも無いだろう。
皆さんを恐怖対象(言い方)に見え始めて数日。
紫さんが本丸を離れるまで……残り2日。
ようやく終わりが見えてきた、と言っていいのか微妙なところではあるが。
正直紫さんが居ないだけでもほっとすると言うか、肩の荷が降りるというか。楽になる、というかなんと言うか。
『(失礼なことを考えちゃってんのは申し訳ないけど、でもそういう感覚なんだよなぁ)』
深く息を吐きながら仰向けになる。
耳元でチェーンが擦れる音がして、見慣れた赤い雫を掬い取った。
……紫さんが去ったところで、このネックレスに込められた力が無効になるのか不明なのが唯一の懸念点であるが、まあそこは良さんやら円さんやらに相談して解決して、いけば。
『待って……なんで今更、良さんと円さんが出てきた？』
勢いよく布団から飛び上がって、執務室の棚にしまい込んでいたスマホに電源を入れる。良さんと円さんの連絡先しか入っていないスマホであるが、現代っ子である私が手放したことは無かった機器だ。
それなのにどうしてか、紫さんが来てからは一切触ろうとしなかったし、知らないうちに棚の奥底にしまい込んでいたし。……なんなら、良さんと円さんのことすらも忘れてしまっていた。
執務に忙殺されていたとは言え、少しでもアクションを起こせば必ずと言っていいほど助けてくれる2人の存在を忘れるなんて、おかしいんじゃあないか。
それに、向こうから連絡が来ないのも、普通に可笑しい。
起動中のスマホを握りしめながら、早く、はやく、と呟く。
ぽた、と焦りによって生じた汗が画面に落ちて、それを拭おうと軽く持ち上げ＿＿＿＿、
『ッ､ぐ、』
ガンッと強い衝撃が頭に走った。
そのまま横に倒れた私の手から、スマホが落ちる。
驚く間もなく意識を飛ばしそうになるほんの一瞬、その間に見たのは、
＿＿＿＿私のスマホを拾い上げる、紫さんの姿だった。
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奏(プロフ) - 見習いそうきたかぁ…。最近読み始めたんですが面白くて一気に最新話まで読み切ってしまいました...！続きが楽しみです、更新待ってます！！！ (3月5日 13時) (
レス) id: 872e19f483 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 鶴丸ぅ…おま、お前…てぇてぇ過ぎるだろ!!!!(クソデカボイス)見習いさんがどう行動起こすのか楽しみです…!!更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (5月9日 21時) (レス) @page16 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：-naki-
| 作成日時：2023年4月28日 19時
