手を振り上げた。笑えない ページ15
｢昨晩、君が執務に励んでいる間に見習いには謝罪しといたぞ」
『……エ？』
素っ頓狂な声が出た私を気にすることなく、鶴丸さんは続ける。
｢俺達のせいで見習いに頭を下げさせたと聞いちゃあ、そうするしかないだろう？」
『え？あの、本当に謝ったんですか？自分たちで？』
｢俺の言う事が信用出来ないかい？」
『信用してますけど……』
だとしても、かなり行動が早いな。
紫さんが好きでは無い、というか本丸外の人間のことをよく思っていない皆さんがそう簡単に謝罪の言葉を述べると思っていなかったのが正直な感想だ。
人をなんだと思ってんだ謝るくらい出来るだろと言われれば、まあ確かにそっすねって感じなんだけど、何回も言うが此処は元ブラック本丸。
一度人間に失望した彼等が、自分達の非を認めて自ら謝罪するなんて。
あまりの驚きに言葉を失っていると、いつの間にか真っ白な指が頬を撫でつけていた。
『……ｱ､ｱﾉ鶴丸さん？』
｢ん？なんだ？」
『手、』
｢手がどうした？」
『どうしたって、あの、』
時間が経つ毎に鶴丸さんから向けられる視線が蕩けていく。
段々と顔が熱くなって、思わず顔を逸らした。
だがそれを引き止めるように反対側にも手が伸び、ハッとした瞬間には白いまつ毛がすぐそこまで来ていて。
つるまるさん、と名前を呼んでも止まらない彼にぎゅっと目を瞑り
＿＿＿＿＿思い切り手を振りあげた。
｢っだァ！？縁、君、なにも叩くことないだろう！？」
『それに関してはごめんなさいなんですけど、なにも顔を近づけることないと思います！！！あと私寝起きなんで！！歯磨いてないし顔も洗ってないし寝癖ボッサボサなんで！普通に見られたくないです！！』
｢俺は気にしてない！！寧ろ無防備な君を見れて朝から気分が良いくらいだ！！」
『私が気にしてるっつー話なんすわ！！！』
朝っぱらからﾜｰｷﾞｬｰ騒いでいる私達に｢朝から雅じゃない！」と仲良く(？)歌仙さんの怒りの鉄槌が下されたことは、あまりにも恥ずかしすぎるので墓場まで持っていこうと思います……
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奏(プロフ) - 見習いそうきたかぁ…。最近読み始めたんですが面白くて一気に最新話まで読み切ってしまいました...！続きが楽しみです、更新待ってます！！！ (3月5日 13時) (
レス) id: 872e19f483 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 鶴丸ぅ…おま、お前…てぇてぇ過ぎるだろ!!!!(クソデカボイス)見習いさんがどう行動起こすのか楽しみです…!!更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (5月9日 21時) (レス) @page16 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：-naki-
| 作成日時：2023年4月28日 19時
