三十四話 ページ6
あんな可愛い気持ちを無視するほど、俺は腐ってはいない。
「歌仙」
歌仙に顔を向けると、全てを見透かしたように頷き、縁側に連れて行ってくれた。
縁側に腰かけ、足元の雪を掬う。冷たさに耐えながら球を作る。ついてきた加州も見よう見まねで作っていた。
「加州、いいか？足元を狙え」
それを五虎退の足元めがけて投げた。加州は秋田君に。足を狙ったのは攻撃を目的としていないから。
二つの球は見事、的にしていた足に吸い込まれていく。
背後から狙われた五虎退と秋田君は肩を揺らし振り返った。
「相手が避けることを想定して投げねぇと。だから当たらないんだ」
ニヤリと口角を上げると少しだけ目を見開いたが、すぐに頷き俺みたいに笑った。
短刀は物覚えが早い。教えたらすぐに実行するからいつも驚かされる。
「主さん！二人になに教えたのー！？」
もう当たるようになったのか、雪を所々に付けた乱が悲鳴を上げた。
先ほどまで余裕な顔をしていた厚、薬研、今剣の顔にも一筋の汗が流れる。
「お前らも行って来いよ。雪遊び、楽しいぞ？」
部屋の中から観戦していた、見た目が青年組に声をかける。
人によって時間差はあったが、皆出て来てくれた。
それから始まった第一回本丸雪合戦大会。
刀剣達に説明をして開始する。
まぁ、顔面は狙うなと、屋根の下には行くな。だけなんだけどな。
「あるじさま！ぼくとちーむをくみましょう！」
１人縁側で観戦していると今剣がそう提案してくれた。この光景を見ていたのか、岩融が石切丸を連れてきた。
三人が揃ったことに嫌な予感を抱きつつ今剣の案に頷く。
「さぁ！お前ら！我等三条に勝てるかな！？」
岩融が俺を担ぎ上げ高らかに叫んだ。
あぁ、嫌な予感的中ー。
俺たちが手を組んだのがきっかけとなったか、他の人達も近くにいた３〜４人でグループをつくった。ここで一人になるやつが出ないのは嬉しい事だな。
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Rin(プロフ) - とても面白くて初めから一気に読んでしまいました！陸奥守推しなので沢山出てきて嬉しいです！！作者様のお体に障らぬ程度に更新頑張ってください！ (10月20日 10時) (
レス) @page22 id: 69e1849e37 (このIDを非表示/違反報告)
リンデンバウム - 凄く、面白かったです！ 終わってしまって残念だけど、楽しませていただきました！ありがとうございました！ (2018年4月3日 1時) (レス) id: f45b803d55 (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - 車椅子設定が自分も乗ったことあるので親近感がわきました！次郎ちゃんに押されたらと思うとちょっと怖いですw更新御待ちしております！ (2016年10月18日 14時) (レス) id: ac7f4ba26a (このIDを非表示/違反報告)
ＵＰ - 弥太郎さん» コメント、閲覧、ありがとうございます！お待たせしましたっ (2016年5月1日 20時) (レス) id: 67fe33daae (このIDを非表示/違反報告)
弥太郎(プロフ) - とても面白かったです！更新待ってます^^* (2016年3月24日 23時) (レス) id: fbc2f30c6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：UP | 作成日時：2016年1月26日 21時
