三十二話 ページ4
こんのすけが帰った後も探したが、見つかることはなかった。結局、就寝時間が迫り途中で断念せざるをえなかった。
俺は、雪の積もった庭で遊んでいる短刀達を雪見障子越しにぼんやり見守りながら、もう新しい紙にでも書くか。と思い始めていた。
きっとこのまま探し続けてもでてはこないだろう。
「兼定。紙を＿＿＿」
取ってくれくれないか？と、たまたま目についた兼定にそう言いかけた時だった。
襖がスッパーーンと開いた。
広間にいた人たちが皆驚く。俺もその一人。
「見つけたぜよ！！」
入ってきたのはむっちゃん。嬉しそうに高らかと手を上げている。
むっちゃんは俺の方にくると、「おんしゃーずっとこれ探しとったじゃろ？」と例のなくなった書類を渡してくれた。
驚きすぎてむっちゃんの顔を何度も見返してしまう。
どこにあったのだろうか…。
顔にでていたのかむっちゃんは笑いながら説明してくれた。
「ワシが馬小屋から戻って来る時に廊下で見つけたぜよ。確かあそこは…粟田口派の部屋の前じゃったかいの？」
どうしてそんな所に…と思う前に、見つかって良かったという気持ちのほうが強かった。
改めて書類を見てみると、俺が書いた字の下に明らかに俺ではない字が付け足されている事に気が付く。
ものすごく達筆で綺麗な字。
俺がその字に魅了されていると横からひょっこりと加州がのぞき込んできた。見やすいように少し加州の方へ紙を寄せる。
「あ、俺この字見た事ある！歌仙だよ」
まさかの人物の名前に一瞬だけ固まってしまう。
この騒ぎに興味がないのか、外を眺めている歌仙。その背中に疑問の目を向けた。
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Rin(プロフ) - とても面白くて初めから一気に読んでしまいました！陸奥守推しなので沢山出てきて嬉しいです！！作者様のお体に障らぬ程度に更新頑張ってください！ (10月20日 10時) (
レス) @page22 id: 69e1849e37 (このIDを非表示/違反報告)
リンデンバウム - 凄く、面白かったです！ 終わってしまって残念だけど、楽しませていただきました！ありがとうございました！ (2018年4月3日 1時) (レス) id: f45b803d55 (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - 車椅子設定が自分も乗ったことあるので親近感がわきました！次郎ちゃんに押されたらと思うとちょっと怖いですw更新御待ちしております！ (2016年10月18日 14時) (レス) id: ac7f4ba26a (このIDを非表示/違反報告)
ＵＰ - 弥太郎さん» コメント、閲覧、ありがとうございます！お待たせしましたっ (2016年5月1日 20時) (レス) id: 67fe33daae (このIDを非表示/違反報告)
弥太郎(プロフ) - とても面白かったです！更新待ってます^^* (2016年3月24日 23時) (レス) id: fbc2f30c6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：UP | 作成日時：2016年1月26日 21時
