五十三話 ページ19
加州said
加「主、誉めてくれるかな…」
今日の出陣、俺は顕現されて初めて誉を取ることができた。
春風みたいに優しく笑う主の姿を思い描きながら、本丸への帰り道を歩く。
安「めちゃくちゃだらしない顔になってるよ清光」
隣を歩く安定が呆れた顔で俺を見てくる。
加「だって嬉しいんだよ俺。主が凄くいい人で」
俺は二振り目だと。顕現されたその日に新たな主たる少女はそう言った。
そして、今何が起きているのか、どういう状況なのか、全て説明してくれた上で協力してくれるかと少女は言った。
嫌だったらその意思を尊重して、座に還すか信頼できる他の審神者の本丸に迎えてもらうこともできる、と。
今ここにいることが俺の答えだった。
受け入れる、とそう言うと、主は本当に嬉しそうに笑ってこう言った。
『じゃあ、改めてよろしくお願いします。…生まれてきてくれて、ありがとう』
加「あの主ならきっと俺を愛してくれる。だから俺は嬉しいんだ」
安「…まぁ、そこは否定しないけどさー」
少し照れたようにそっぽを向いた安定も、きっと同じように思っているのだろう。
俺たちよりも少し前を歩く五虎退と小夜左文字が楽しそうに話す声が響く。
五「今日は主様がお夕飯を作ってくださる日だって薬研兄さんが言っていました！」
小「…本当？」
五虎退の言葉に心なしか小夜の表情が明るくなる。
睦「主の飯は絶品じゃ！とてもここ数ヵ月の間に特訓したとは思えん！おんしもそう思うじゃろ？」
元気に歩く睦奥守がそう言って楽しそうに笑って本日の部隊長である大倶利伽羅に言う。
大「…馴れ合うつもりはない」
加「…と言いつつ桜舞ってるよ？」
大「…っ」
そんな会話をしながらも歩き、もう少しで本丸に着く…というところで小夜が立ち止まった。
五「小夜くん？どうしたんですか？」
不思議そうに五虎退が訪ねると、小夜はこわばった表情でとある一点を指差した。
小「…あれ、何？」
安「あれ？」
皆でその方向を見て、そして皆でぎょっとする。
そこには白い何かが…否、誰かがいた。
その白い誰かは本丸の側の草むらに倒れていた。そして
睦「っ！」
安「うげっ…」
そして、全身が血まみれだった。
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七味 - 凄く面白かったです！！ブラック本丸ネタでこんなに面白い作品はじめて！続きが気になります。更新頑張ってください！ (2019年6月5日 7時) (
レス) id: fbf27e6ba4 (このIDを非表示/違反報告)
ライラック - 盲亀さん» ありがとうございます！がんばります！ (2018年5月16日 20時) (レス) id: 75a1a6830c (このIDを非表示/違反報告)
盲亀 - 鶴さんとってもかっこいいです！！更新頑張ってください。楽しみにしてます！ (2018年5月15日 17時) (レス) id: 71e9f65bc5 (このIDを非表示/違反報告)
ライラック - 睦月乃さん» ありがとうございます！鶴丸国永の歴史を聞いてたぎった勢いで書いたので…こんな鶴さんもありかなー…という妄想ですw (2018年5月8日 19時) (レス) id: 75a1a6830c (このIDを非表示/違反報告)
ライラック - ミリアさん» コメントありがとうございます、頑張ります！コラボも楽しそうですね…！ (2018年5月8日 19時) (レス) id: 75a1a6830c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ライラック | 作成日時：2018年3月7日 12時
