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「君が、結縄藍さん?」
理事長が時間きっかりに訪れ、車から降りて藍に問いかける。
……が、藍はその姿に目を見開いていた。
艶やかな黒髪が腰まで流れ、グレーのスーツに身を包んでいる。
スラッとしたそのスタイルはモデル並みだし、瞳は切れ長の美しい青色。
「私は九条咲夜子(くじょう・さくやこ)。
司ノ坂学院(つかさのざかがくいん)の理事長を務めています。
よろしく、結縄藍さん。
……久しぶりね、蒼君」
そう言って、女性＿＿＿＿＿＿九条咲夜子は藍と蒼に微笑みかけた。
「お久しぶりです、咲夜子先輩。
……相変わらず、みたいですね」
蒼が首を竦めてそう答える。
鯰尾がきょとんとした表情で蒼に問いかけた。
「主、お知り合いですか?」
「うん。
僕が中学2年のときに高校3年だった先輩。
……僕、目つけられてたからさ、怖かったんだよねえ……前の理事長先生の娘っていうのもあったけど……」
めちゃくちゃビビる蒼。
そんな蒼に咲夜子は肩をすくめてみせた。
「大袈裟だわ、目をつけてたなんて。私はただ、あなたの神力に惹かれただけよ。
……さて、藍さん。
あなた、学校の中のことは聞いてるかしら?」
「いえ、あまり」
藍が答えると、咲夜子はやんわりと微笑んだ。
「そう。
なら、学校に向かいながら話してあげる。
……お前もいらっしゃい、鯰尾」
咲夜子はくるっと回れ右をして、車へかつかつと音を立てて歩く。
藍と鯰尾、そして蒼もすたすたと追いかける。
その時。
くるっと咲夜子が振り向いた。
「貴方は来なくていいの、蒼君」
「あ、そうですよね。
……じゃあ、行ってらっしゃい、藍、鯰尾」
「うん」
「行ってきます、主」
蒼は、二人と咲夜子が車に乗り込むまで、手を振り続ける。
藍は、車が走り出すまで蒼に小さく手を振り返した。
「……さて、藍さん」
神社から出発し始めた時に、咲夜子が藍の名を呼ぶ。
藍は、背筋をピンと伸ばした。
「は、はい……」
「……緊張しないで、藍さん。
良いのよ、楽にして」
咲夜子の台詞に、藍は少し力を抜く。
隣では、鯰尾が思いきりくつろいでいた。
背もたれに寄りかかり、こてんと窓に頭を預け、目を楽しそうに外を眺めていた。
「そうね、鯰尾くらいくつろいだっていいのよ」
「……いえ、そこまでは……」
藍が答えると。
「……あはは、そうね」
軽やかに笑い、咲夜子は自分の体を背もたれに預けた。
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梛霧(プロフ) - suzu★さん» だ、大好きですか!?すごい嬉しいです……ありがとうございます、これからも頑張りますので、よろしくお願いします！あと、『fight』ありがとうございます！ (2016年12月10日 20時) (
レス) id: 0ac4ee445f (このIDを非表示/違反報告)
suzu★ - この小説、凄い大好きです！なので、これからの更新楽しみにしてますね！fightです！！ (2016年12月10日 19時) (レス) id: 93b63c613e (このIDを非表示/違反報告)
梛霧(プロフ) - 美由紀さん» ありがとうございます、嬉しいです！！これからも頑張ります……！！ (2016年12月8日 18時) (レス) id: 0ac4ee445f (このIDを非表示/違反報告)
美由紀(プロフ) - おもしろかったです！これからも頑張ってください！！更新待ってます！ (2016年12月8日 17時) (レス) id: 9e4be1b4f0 (このIDを非表示/違反報告)
梛霧(プロフ) - からしさん» すいません、間違いです……訂正させていただきます！ (2016年12月1日 18時) (レス) id: 0ac4ee445f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梛霧 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年10月23日 22時
