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「あの、鯰尾」
「あ、そうだ藍さん!
これ、主からの預かり物です!
届けてこい、って言われちゃって。
てことで、はい、どうぞ」
藍を遮った鯰尾は、傍らの本を藍に渡す。
藍は、受け取ったあと、交互に鯰尾を見、そして、「ありがとう」と告げた。
……今は、聞かない方が良いのだろうか。
藍は、本を抱える手に力を込める。
「藍さん?」
「……何でもない。
ありがとう、鯰尾」
お礼を告げて、藍はうつむいた。
そして、着替えようとしていたことを思い出す。
「鯰尾」
「はい、なんですか?」
「汗拭きたいんだけど……脱ぐから、出てくれる?」
そう言うと、鯰尾はあわあわと慌てて、外へ出る。
「すいませんっ!」
「ううん……短刀の子たちに、今日も来ていいよって、言っといて」
藍がお願いすると、鯰尾は返事をして去っていった。
「……ふう」
藍は、本を贈り物たちの横に置いて、着ていたカーディガンシャツとズボンを脱ぐ。
そして、持ってきたタオルで汗を拭いた。
拭き終わり、お風呂に入りたいな、と考えてしまう。
汗びっしょりで、臭いし。
折角朝もお風呂に入ったけど。
なんて心で呟きながら、藍は服を着て、手を見つめた。
『行かないで……藍さん……!』
夢の中の話のはずなのに、ずっしりと心にのしかかる。
それに、あの言葉……どこかで、聞いた。
(……まさかね)
藍がここに来てからまだ2日目だ。
藍は、赤く染まり始める空を見つめる。
(……何か、忘れちゃいけないことを……?)
その時。
ぱんっと襖が開いた。
「あ、藍さん……お風呂、空いたので……どうぞ」
ひょっこりと顔を覗かせたのは、五匹の子虎と五虎退だった。
「ありがとう。
今行くね」
藍は、タオルと下着と、乱がくれた内番服を持って外へ出た。
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梛霧(プロフ) - suzu★さん» だ、大好きですか!?すごい嬉しいです……ありがとうございます、これからも頑張りますので、よろしくお願いします！あと、『fight』ありがとうございます！ (2016年12月10日 20時) (
レス) id: 0ac4ee445f (このIDを非表示/違反報告)
suzu★ - この小説、凄い大好きです！なので、これからの更新楽しみにしてますね！fightです！！ (2016年12月10日 19時) (レス) id: 93b63c613e (このIDを非表示/違反報告)
梛霧(プロフ) - 美由紀さん» ありがとうございます、嬉しいです！！これからも頑張ります……！！ (2016年12月8日 18時) (レス) id: 0ac4ee445f (このIDを非表示/違反報告)
美由紀(プロフ) - おもしろかったです！これからも頑張ってください！！更新待ってます！ (2016年12月8日 17時) (レス) id: 9e4be1b4f0 (このIDを非表示/違反報告)
梛霧(プロフ) - からしさん» すいません、間違いです……訂正させていただきます！ (2016年12月1日 18時) (レス) id: 0ac4ee445f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梛霧 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年10月23日 22時
