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まゆside

寂しさ紛らす為に仕事を詰めたはずなのに…
私が疎かにしたのも理解してんだけど…
上手いこと進まないもんだね…


「てつや」

てつ「なに?」

「来週、うちの両親と夕闇のライブ行ってくれん?」

てつ「まゆは?」

「行けなくなっちゃったから」

てつ「まゆ…なんで泣いてんの?」

「え?」


あ、わたししっかり悲しんでたんだ…


「…別れた」

てつ「え?」

「さっき。電話で」

てつ「…とりあえず座りな」


なんていつも気なんて利かせないくせに
飲み物なんて出してくるてつや


てつ「何があったのよ?」

「…忙しい、寝てたってライン返してて
電話もしてなくて、
仕事優先って言ってから付き合ったから
理解してくれてるって思ってて…
でも、本当なの?とか言われて」

てつ「で、勢いで別れるって言ったんでしょ?」

「…そう」

てつ「でも、俺も思ってたよ
最近仕事詰めすぎじゃない?
寝てないし食べてないでしょ」

「寂しいとか会いたいとか忘れるくらいに
仕事しないと東海オンエアじゃなくなっちゃう」

てつ「どんな仕事してても、
どんなまゆでも東海オンエアだよ?」


てつやside

声かけたらもっと泣き出した
東海オンエアっていう呪縛は俺のせい
何事にも一生懸命なまゆに
恋愛させたのも俺みたいなもん

苦しませてたね…


てつ「…とりあえず休みな?
ライブは俺が行くから」

「…ごめんなさい」


ここで出てきた、ごめんなさい、は
誰に向けての言葉なんだろ
ありがとうじゃなくてごめんなさいが出てくる時点で
だいぶ精神的に弱ってるな…


とりあえず深夜だから明日まで待ってみるか…


*翌朝

まゆをベッドに運んで
俺も一緒に布団に入ってたはずなのにいない…

起き上がればまた机に向かって作業してる…


てつ「おはよ」

「ありがと…朝方、悪夢で起きたけど
てつやのバカ面見たらまた寝れた笑」

てつ「バカ面って!まあ、良かったわ
また仕事してんの?」

「締め切り近いからね」

てつ「最近、わしにも内緒でどんな仕事してんの?
東京にもちょいちょい行ってるでしょ」

「まだ内緒だよ
来週発表だから、まだ待ってて」

てつ「ふーん」


来週ね…
ライブの前後に発表だったのか…
これもなんか考えがあってなんだろう…

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作者名:さくま | 作成日時:2021年9月5日 13時

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