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手を握って静かになった部屋。


「…ねぇ、とも。寂しかったよ、ケンカも」

とも「そうね、俺も」

「嫌なこと言ったり、連絡しなかったり…
なんかごめんね、ひとりで抱えてさ。
相談すれば良かったね」

とも「終わったことはいいよ。俺も悪かったし
八つ当たりしちゃったし、ごめんね。
だから今日来たんだよ」

「クリスマスだし?」

とも「クリスマスってだけで恋人との日っていう
イメージだけど、それを理由に
便乗出来たから来れたっていうか」


泣きそうなまゆ
本当に別れなくて良かったなあって

こんなに純粋でいろんなことに一生懸命な子
なかなか居ないし、なかなか好きになってもらてない


とも「泣かんでよ。会えて仲直り出来たじゃん」

「…うれしいんだもん」

とも「コンビニ行く?」

「行く」

とも「前みたいに歩いて行こうよ
明日帰るからお酒も飲もう?」

「一緒に飲めるの?最高かよ笑」



やっぱり東海ハウスからコンビニの短い往復は特別で。
初めて二人っきりで歩いて、
告白して、手を繋いだ道だからかな


「…ねえ、寒いからお願い」


って寒いのを理由に恥ずかしそうに手を出してくる
かわいい。進めないもどかしさもあるけど
結局こういう初々しいまゆが見れて
好きなんだなって思う


とも「今日もまゆの部屋で寝ていい?」

「今聞く?」

とも「結構大事なこと笑」

「いいよ、明日撮影無いから」

とも「ゆっくりできるじゃん」

「久々だね」

とも「嬉しくて寝れないかも」

「その時はつまんない映画見よ笑」


ってくだらない話をしながら帰宅
ごはんもケーキもコンビニだけど
まゆがいるだけで特別な気がする


「ごちそうさま
映画見る前にお風呂入ってきなよ
私洗い物しとく」

とも「ありがと」


前みたいに裏で洗濯機回そうとしてたり
タオルを準備してくれてたり、奥さんみたい

俺が上がってまゆもお風呂へ
好きな子がお風呂に入ってるってだけで
なんでこんなにも期待と邪な気持ちになるんだろう


上がってきたまゆは火照って
色っぽくて、でも子供ぽい


「映画見るでしょ?あれが必要だね」


って客間から掛け布団を持ってきてソファに座れと催促。
ご飯の時にお酒は飲んでて
良い酔い加減だもんね


「早くきて!あ、お酒まだ飲みたかった?」


って聞かれたけど、咄嗟に腕を掴んでしまう


とも「…もうお酒は要らないから
まゆこそ、早く隣座ってよ」

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作者名:さくま | 作成日時:2021年9月16日 12時

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