◯思い違いの救世主。【りょう】 ページ9
毎年この時期になると、
どうしても体が動かない。
私の病気の特有。
見た目からは判断出来ないから、
メンバーにも話していない。
頑張れるか、頑張れないか、のところで
いつも入院になる。
今回は避けたかった。
Aごめん。今日もだるいから休むね。
そんな風に連絡するのは、今日で何回目だろう。
＿＿＿話がある。
リーダーのてつやからの連絡だった。
だるい気持ちの中、てつやが家に来るのを待った。
「適当に座って。いまお茶出すから。」
また彼女がほしいだの、可愛いキャバ嬢を見つけただの、そんな話だと思っていた。
て「お茶いらんから、座って」
「え？」
いつもとは違うてつやの雰囲気に、
少し戸惑う。
「なんかあった？」
て「撮影に来ないのは、なんで？」
「あぁ、そんなことか。」
て「そんなこと？」
「どうしても体が動かないんだよねー。もう少ししたら行けるから。ごめんね。」
病気のせいにはしたくなくて、
メンバーにサラッと流してきた私が悪いのは、
わかっていた。
て「そんな部活みたいなもんじゃねえんだよ、東海オンエアは。」
「ん？」
て「やる気ないやつは、辞めていい」
「やる気なくないって。もう少ししたら行くから」
て「舐めすぎ」
「舐めてないよ。そんな簡単に思ってないって。まぁ、てつや、そんなに怒らないで？」
パンッ
「ッ…痛い。」
て「そんなやつ、東海オンエアにいらん」
てつやはそのまま家を出ていった。
後ろ姿は少し寂しそうで、泣いていたようにも見えた。
てつやに叩かれた頬に触れて、
なぜか涙が止まらなかった。
しばらく東海オンエアには連絡もできない日々が続いた。
りょう今日行くね。あけといて。
りょうくんからの連絡も無視をした。
今日はいつもより体調も悪い。
吐き気もある。顔色も良くない。
立ち上がるのも精一杯。
「入るよ？」
「りょうくん…」
りょうくんをみて涙が出そうなのを
必死でこらえた。
り「久しぶり。体調…悪そうだね」
「うん。ごめんね。」
り「病院は、行った？」
「病院…うん…」
り「風邪？」
「うん…」
り「本当のこと言って？」
「…ごめん。」
り「謝ってもらいに来たんじゃないんだよ」
「あのね、小さい頃からの病気で。季節によって体調が悪くなって、しばらく吐いたり寝込んだりしちゃうの。最近調子良かったんだけど、今年はダメで。本当ごめんね。」
り「てつやには言った？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 396人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mina(プロフ) - 目が覚めた夢主にてっちゃんが別れを告げた。それを聞いたざわくんは夢主に告白し付き合う。長々と書いて申し訳ないです。書いていただけたら嬉しいです！ (2018年8月27日 22時) (
レス) id: 8a6524b0c4 (このIDを非表示/違反報告)
mina(プロフ) - 目が覚めた夢主にてっちゃんが別れを告げた。それを聞いたざわくんは夢主に告白し付き合う。長々と書いて申し訳ないです。書いていただけたら嬉しいです！ (2018年8月27日 22時) (レス) id: 8a6524b0c4 (このIDを非表示/違反報告)
mina(プロフ) - 病院から夢主が搬送されたと連絡が来ててっちゃんとざわくんが会う。そこでざわくんは夢主を追い込んだてっちゃんに怒ることなくいつも通り接する。てっちゃんは夢主と別れることを決意しざわくんに言うがそれは僕に言うことじゃないと断る。 (2018年8月27日 22時) (レス) id: 8a6524b0c4 (このIDを非表示/違反報告)
mina(プロフ) - 夢主はてっちゃんに今の気持ちのことを正直に話すけど別れることは認められなくてずっとモヤモヤしたまま付き合い続ける。ある日てっちゃんのラインに夢主から遺書的な文章が送られてくる。（ざわくんにも）大急ぎで夢主の家に行っても誰もいない。 (2018年8月27日 22時) (レス) id: 8a6524b0c4 (このIDを非表示/違反報告)
mina(プロフ) - ざわくんはてっちゃんと付き合っている夢主のことが好きで最初は気持ちを隠していたけど我慢できなくなりてっちゃんに内緒で夢主と出掛けるようになる。夢主も初めは軽い気持ちだったけどだんだんざわくんに惹かれていって両思いになる。 (2018年8月27日 22時) (レス) id: 8a6524b0c4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：tee(てぃー) | 作成日時：2018年4月24日 7時
