【続々】東海男子×関西女子【りょう】

姫 ページ24

Aside



午前9時40分
今日も撮影があるため、家にりょうが迎えに来た。


まぁ、事故から2ヶ月近く経っとれば、新しい車くらい買えるんやで。


少し前まではりょうの怪我が治ったばかりであまり運転はせん方がええと思ってバスで行ったりざわくんが迎えに来てくれたりしとったんやけど、もう治ってだいぶ経ったしもう大丈夫やろっちゅーことで送迎を再開しとる。



り「おはよう」


「おはようさん」


り「松葉杖貰うよ」




私はと言うと、だいぶ順調に骨がくっ付いてきて、随分楽に過ごせるようになった。
まぁ走ったりすんのはまだ無理やし歩くには松葉杖で支えなあかんけどな。



そうこうしとる内にてつやの家に着いて、車を止めてりょうが荷物を持ってくれる(って言うても携帯だけしか持ってきてへんけど)から、松葉杖で玄関まで向かう。



り「…」


「…？」



いつもは私が玄関に着く前に玄関を開けてくれるりょうが私の後ろで携帯を触っとる。


別に自分で開けられるし、大事な連絡やったら邪魔したらあかんしそのまま自分で玄関を開ける。



「りょう？入るで？」



り「あ、ごめん」



「いや、ええけど」



流石に片足では靴が脱げへんから、玄関に座って靴を脱ぐ。やっとゆっくり下に座るのにも慣れてきたんやで？



り「はい、A」



脱ぐには座らなあかんけど、上に行くには立たなあかんでよくりょうが手を貸してくれる。



「ありがとなぁ…よいしょ」



手を掴んで立たせてもらうと、ふわっと体が浮いた。


膝裏と外もも、あと肩に圧迫感。そして至近距離にはりょうの顔。



「ん！？」


り「よし、行こうね〜」




そのまま歩き出すりょうに、驚きを隠せん。
これって所謂お姫様抱っこなんちゃうん！？



「待ちぃや、何してんねんりょう！」




り「いいからいいから。暴れると落ちるよ」

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