Coquettish。【東海オンエア】 (ページ6)

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二人きり。仲直り。ページ6

(SIDE：A)

「なぁ、A」

『ん？どしたの？』

「あの動画の事だけど」

『あー、あれは本当、もう過去の事だから気にせんで？』

「そう言われてもな…」

東海王のカミングアウト動画を撮影した時から

彼はやけに私を気にするようになった。

…そのせいで、視線を合わせてくれない。

現に、今二人きりの空間に居て、話していても
視線は合わないわ、距離はあるわで……

凄くぎこちないんです。

このまま、今まで築き上げた信頼関係が崩れてしまうのは耐えられない。

…ああもう、考えただけで泣きそうだ。

こうなったら、行動を起こすしかない。

『ねえ、しば』

…自分から、距離を詰めていく。

案の定、離れて行こうとする彼の腕を掴んで
真っ直ぐ見つめた。

『お願いだから、逃げないで』

「A…」

『今まで隠してて本当にごめんなさい。

…でもね？今は本当に、大事な親友だって心から思ってる』

「…」

『だから…お願い。

私の事、避けんどいて』

両手で頬を包み込み、指で恒ると

「い、ったぁ！痛い！！」

案の定悲鳴を上げる。

「分かったから、分かったから！お願い！」

『本当に？』

(何度も首を縦に振るしばゆー)

『…ありがとう』

彼に向かって微笑めば

今度は視線を逸らさずに、私に微笑み返してくれた。

その後は、私が望んでた
いつも通りに戻って

今日もまた
彼達と馬鹿やって

この空間が
本当に幸せで

七人での時間が
ずっと続きますように…って、願わずには居られない。