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『おれ秘密なんてないよ！！』
｢わかった、わかったから！とりあえず座ってよ！｣
『好きなのはAだけ！』
｢もううるさいって！何回言うの！｣
出来たてのチャーハンを前にして騒ぐ大人2人。
こんな馬鹿なカップルなんてはやく消滅してしまえ。心の隅でそう思う。
隠し事も秘密も何もない！そうてつやくんは主張するけどなぁ。私知ってるんだって。
昨日女の子抱いたんでしょ？もう言っちゃえばいいのに。
私より可愛い子なんでたっくさんいるのに、なんでてつやくんは私を手放さないんだろう。
『これ美味しいよ』
ほら、そうやってまた笑う。
はやくこの人を忘れてしまいたい。
はっ と、さっきの電話を思い出す。
としみつ 、、。
電話の内容はなにも覚えてないけど、忘れたいって思えば思うほど脳裏に映るのは彼の笑顔。
なんだろう、この感情は。
『食べんの？』
｢あっ、食べるよ｣
別世界にいた私を引き戻すようにじーんと響く声。
やっぱり、疲れたのかな。
これ食べたら大人しく家に帰ろう、そう思い少し冷めた炒飯にスプーンを通した。
.
｢うわ！しょっぱ！！！｣
｢てつやくん味覚バカになっとるよ！？｣
『えええ！そんなことないがや！！』
｢そんなことある！｣
『料理下手なのかなって思ったけど好き人が作ったやつはなんでも美味しく感じるの！！』
｢下手って思ったんじゃん！かっこいいこと言ったつもりなんだろうけど今回は嬉しくないから！｣
『ねぇなんでよ！！美味しいから！』
｢りょうくんだったら吐き出してるわ！こんなん！｣
『としみつは何も言わずに食べる！』
｢そんなん知らん！｣
『俺はAが好き！！！』
………はやく消滅してしまえ。
.
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ゆるり。(プロフ) - 内容、書き方、言葉選びなどどれをとっても凄く好みで…ブルーな時に更新するということなので良いのか悪いのかはさておき(笑)、続きも楽しみに待っています>< コメント失礼しました！ (2018年10月5日 1時) (
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作者名：おおの | 作成日時：2018年9月30日 3時
