第四十一話 NO side ページ42
話はAが出て行った頃まで遡る…。
て「俺たちがやってた事。どうしてこんなことになっているか。全部話す。そしたら…時間をくれ。
片方は行くべき場所があるんだからな」
り「てつや…!」
て「りょう。もういいよ。Aを傷つけたのも事実なんだからさ」
り「…」
虫「それじゃ、話してもらいますか」
し「Aは?」
虫「…後で必ず追う。とりあえず話が先」
し「う、うん…」
て「何でも聞いてくれ」
と「じゃあ…りょうお前に聞く。何でAと岡崎城西に行かなかった?素直に話せ」
り「…それは」
て「それに関しては俺が話したほうが早いな。俺が行かないようにしろって言ったんだ。りょう話した正直納得してなかったけど、ほぼ脅迫みたいなことして行かせなかったんだ笑」
ゆ「りょうくん。それって…本当?」
り「…うん。本当だよ」
と「そうか…」
ゆ「じゃ僕からも聞くんだけど、さっき“行くべき場所がある”…っててつや言ってたよね。行くべき場所って?」
て「決着をつける…というか記憶を思い出したAに〇〇展望台に来てもらうことにした。運命の人だけが行くんだけどな」
し「…」
り「しばゆー?」
し「ん?どうしたの、りょうくん」
り「いや…なんでもないよ」
虫「…そろそろ僕も質問いい?」
て「いいよ。虫さん」
虫「2人はどうしてAに運命の人を隠したの?」
て「…それはだな。高校の卒業式の前にAに嘘で告白された人がいて、嘘告されたやつはAの事ずっと好きだった。でもAが選んだのはもう1人の人。ずっと振られたやつは悔しんでた。
それで振られたやつはAが居なくなって記憶喪失で岡崎に戻った事をきっかけに、運命の人ともう一度勝負をしようとした。それで蹴りをつけるって言ったんだ」
虫「…そう…だったんだ」
て「で、運命の人はもちろん反対したよ。約束をしてるのにそれが破られたらどうするんだって。だけど振られたやつは諦めなかった。そうしてこうなったって訳だ」
虫「一応確認だけど、りょうくん。今のてつやの話は本当なの?」
り「…うん」
虫「そっか」
と「でも、お前らが勝手な事をしてAを傷つけたのも事実ってことだけは忘れんなよ」
て「ん…」
り「ねぇ、しばゆー」
し「ん?」
り「しばゆーは初めから知ってたんだよね?」
し「まぁ…」
り「そっか」
し「Aには言ってないよ」
り「…ありがとう」
て「…ごめんな」
と「謝るならAに、だろ?」
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作者名:おとーふ 二号 | 作成日時:2020年6月4日 14時