第三十五話 貴方side ページ36
『…誰?!』
て「俺だよー!話してるって言うから飲み物買いに行ったんだけどもう平気?」
り「もう大丈夫」
て「お、良かった」
『話…聞いてた?』
て「何も?若干話し声は聞こえたけど、流石に内容まではわからんよ?ww」
『そっか…』
り「てつや。Aが退院したら俺とAで岡崎城西高校に行ってこようかなって思ってる」
て「え?」
り「……あ!そうじゃん!俺、しばらく東京に行かないとだから駄目だ。じゃあさまた今度で。それかてつやと一緒に行ってもいいよ?」
『…わか』
て「行かせるわけないだろ?」
『てっちゃん…!』
て「あんなに呼吸が苦しくなるのに行かせるわけないだろう!!」
り「そっか。じゃあ今日はこの辺で。また明日ねA」
『うん。また明日』
て「…ねぇ、さっきってなんの話してたの?」
『…なんでもないよ。私が面白いと思う動画の話してた。後は…しばゆーのおならが臭いなって笑』
て「くだらないなwwじゃあまた明日な!」
『ばいばい』
…てっちゃんには“運命の人?”と聞かなかった。ちゃんと記憶を思い出して、元の私で気持ちを伝えようと思った。
でも、何か変な気持ちだ。
運命の誓いをした人を見つけたはずなのに、何かもやもやしている。自分で見つけてないと言うのもあるけど、それ以上に何か…。
“コンコン”
『はい』
し「しばゆーだよー!今大丈夫?」
『大丈夫。…来てくれたんだね』
虫「まあね。お昼食べたら来るって言ったし」
ゆ「…てつや達は?」
『多分、帰ったと思う』
と「そうか」
『…そういえばしばゆー』
し「何?」
『しばゆーって私と運命の誓いをした人を知ってるの?』
し「え?」
『病院から出るときの発言がなんとなーく怪しかったから』
し「…そうだよ。俺は全部知ってる」
『!』
と「しばゆー!それはAには言わないってお前が言ってたじゃんか…」
し「それに関してはごめん。でもその人の名前は言わないから安心して?」
『…あのね?』
ゆ「どうしたのA?」
『私も分かったんだ。運命の誓いをした人』
「「「「?!」」」」
『…でも何か違和感というか“もやもや”が心の中にあって、すごい…変なの』
と「…そうなのか」
『うん。だからね、私は行く』
虫「どこに行くの?」
『…岡崎城西高校』
し「!」
『初めて私たちがあった場所。あそこなら思い出せる気がする。それにけじめを付ける』
虫「そっか」
『あのさ…4人にお願いがあるの』
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作者名:おとーふ 二号 | 作成日時:2020年6月4日 14時