過去と本音2/shao ページ9
「_えっと、Aちゃん、デスクやないみたいやけど…?」
「…そんなん当たり前です、あんなの嘘ですから」
「え…?」
また彼は目を丸くした。
全く表情に出やすい人だな。
「…えっと、その…私、前に1回一目惚れした人がいて、その人に手酷くフラれちゃって…それで、人間不信みたいになって…だから、シャオロンさんのことを、信じきれなかったんで、すっ!?」
言い終わる前に、シャオロンさんの優しく抱きとめられた。
「_ごめん、そのこと知らんで、軽薄に何度も一目惚れしたとか言って…辛かったんやな…ホンマにごめん」
「っ、あっ、い、いえ…」
お陰様で言おうとしたことが頭から吹っ飛んだ。
とりあえず、言葉を出任せに続ける。
「そ、それで…立ち聞きするつもりはなかったんですけど、さっきの話を聞いてしまって…」
「あぁ、あれ?ごめん、カッコ悪かったやろ?」
上から、苦笑するシャオロンさんの声が聞こえる。
そんなこと…
「そんなこと、ないです…!私のことを真剣に想ってくれてるんだって分かって…えっと、その、だから…」
「…ええよ、落ち着いて」
優しい声色で宥められ、一息つく。
…よし、整理は出来た。
「_私でよければ、お付き合いさせて下さい」
「…」
あ、あれ…
無反応…?
不安に思い、そっとシャオロンさんから離れてみると、彼は_
「えっ!?な、泣きっ…!?」
泣いていた。
大粒の涙を零して、それを必死に拭っていた。
「あ、あの、シャオロンさ…」
「_めっちゃ、嬉し、い…お、れも、俺で、よければぁ…!」
「えっ、あ、はいっ!よろしくお願いします…じゃなくて!シャオロンさん、あまり擦ると目が腫れますよ…!」
「うぅぅ…A、ちゃん…」
_ホンマに、ありがとう。
彼の口から途切れ途切れに聞こえた声は、確かに私に届いた。
_はい、と、私にとってはとびきりの笑顔で応えた。
あの時の悔し涙は、嬉し涙になって彼の元に届いた様です。
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お久しぶりです、トウカです。
長らくお待たせしました…
今回は初めて2話分の構成になってしまいました。
その分頑張ったので、楽しんで頂けましたら幸いです。
果てさて、そうこうしてる間に総合700hitを越えました。
なんか、早いですね笑
いつも見てくださり、ありがとうございます。
これからも、頑張ります。
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トウカ@桃花(プロフ) - アベルさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。そう思って頂けてとても嬉しく思います。これからも頑張りますので、よろしくお願いします。 (2018年3月29日 0時) (レス) id: 9f699652ad (このIDを非表示/違反報告)
アベル(プロフ) - すごくロマンチックだなーーーと思います (2018年3月20日 2時) (レス) id: f9439cb74b (このIDを非表示/違反報告)
アベル(プロフ) - すごくロマンチックだなーーーと思います (2018年3月20日 2時) (レス) id: f9439cb74b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トウカ@桃花 | 作成日時:2018年1月23日 2時