やけ食いは体に良くない/zm ページ23
「…なぁゾム…お前今日食いすぎじゃねぇか…?」
「え?こんなん序の口やろ」
三軒目、有名な焼肉チェーン店。
俺らのテーブルには空の皿の数々。
そして今、この皿の軽く2倍は超える量が注文された。
ゾム本人は序の口だと言っているが、それにしたって今日はいつもより多すぎる。
先日も中々に酷かったが、今日と比ではない。
「…絶対なんかあっただろ」
「…あー…まぁ…?」
なんでそこが疑問形なんだ、と呆れつつ口を開く。
「別に内容までは無理に聞くつもりはねぇよ…けど、あんま抱え込みすぎんなよ?」
するとゾムはビールをひと口あおった。
そしてぼそぼそと語りだしたのだ。
「…俺、もう仕事辞めた方がええんちゃうかなって思っててん」
「へぇ」
そこで運ばれてきた具材を代わりに焼きながら、ゾムに続きを促す。
「最近課長は責めてくるし…頑張っても頑張りは認めてくれへんし…」
そこまで話すと、ゾムは何も話さない俺を見て困ったように笑った。
「なんか子供くさいよな。馬鹿らしいよな…呆れるよな」
「…え、あ、もしかして俺が呆れたと思ってんのか?」
無言の肯定を受け、肉から目を離して否定する。
「違う違う。どうやったらゾムの手助けできるかなって」
そう言うと、ゾムはぽかんと俺を見つめ始めた。
「嫌ならいいんだけど…」
「や、違っ…ただ…A、呆れんのやなって…」
「呆れる?なんで?」
俺は焼けた肉をゾムの皿に運びながら返答を続ける。
「誰にだって悩みはあるもんだろ?それに、俺もそう思ったことあるし。そんな人間に必要なのは、手助けしてくれる人間なんじゃねぇかなって思ったんだよ」
嫌か?と問うと、ゾムは笑って首を振った。
「全然」
「よかった」
俺は微笑んでそう答え、大量の肉を焼き続ける。
「…まぁ、今日は愚痴に付き合ってやっから」
「お?それは五軒余裕ってことッスか?」
「…しゃーねぇなお前」
そう微笑みつつ、スマホの連絡先を開く。
流石に1人でこの相手は無理だと判断した俺は、何も知らないコネシマとエーミールを呼び出すのであった。
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夢主くんみたいな友達が欲しいです。
優しいけど優し過ぎない…みたいな。
適度に考えてくれる友達。
…さて、総合3000hit超え、ありがとうございます…!
お気に入りは10人も…!有難い限りです…
これからも(亀更新ではありますが)是非よろしくお願いします!
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トウカ@桃花(プロフ) - アベルさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。そう思って頂けてとても嬉しく思います。これからも頑張りますので、よろしくお願いします。 (2018年3月29日 0時) (レス) id: 9f699652ad (このIDを非表示/違反報告)
アベル(プロフ) - すごくロマンチックだなーーーと思います (2018年3月20日 2時) (レス) id: f9439cb74b (このIDを非表示/違反報告)
アベル(プロフ) - すごくロマンチックだなーーーと思います (2018年3月20日 2時) (レス) id: f9439cb74b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トウカ@桃花 | 作成日時:2018年1月23日 2時